「沈思黙考」という四字熟語があります。「ちんしもっこう」と読み、「その問いについて沈思黙考した」「良いアイデアを求めて沈思黙考した」
「困難な状況に陥り、その解決策を見つけるために沈思黙考した」「彼は口数が少なく、考えの深い、沈思黙考タイプの人間だ」「彼女は沈思黙考していたが、やがて話し始めた」などと使いますが、皆さんはその意味をご存知でしょうか。
【意味】 | 「黙って深く考えること」 |
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【由来】 | ―――― |
【類語】 | 「熟思黙想(じゅくしもくそう)」「沈思凝想(ちんしぎょうそう)」 |
【対義語】 | 「あまり深くは考えないこと」「発言すること」 |
【英訳】 | 「sit in silent thought」「meditate」 |
沈思黙考の意味
沈思黙考は、「黙って深く考えること」を意味します。考えてみると、まさに文字通りの意味を持っている言葉だといえます。
沈思黙考の由来 ・言葉の背景・語源
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四字熟語には何らかの逸話から生じた言葉も多くありますが、沈思黙考の場合、そういった由来は特に明らかになっていません。
単純に文字通りの意味を持ち、それが語源となっています。 沈思が「深く考え込んだり、いろいろと思案したりすること」で、黙考が「黙って考えること」です。
漢字の組合せとしても、「沈黙」と「思考」から成り立っています。「沈んで(深く)思い考える」こと、「黙る」ことが、沈思黙考なのです。
沈思黙考の例文を紹介
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沈思黙考がどんな場面で使われる言葉か、例文を2つ挙げ、説明してみましょう。
1つめは、「あの作家は沈思黙考し、その後アイデアが浮かぶと、素早く一気に文章を書き上げた」です。作家のような仕事は、誰とも話さず、自分の頭の中でアイデアを生み出すことが多いものでしょう。
この例のように、良いアイデアが浮かぶまで、黙って深く考え込み、色々と思案したりする状況が、まさに「沈思黙考」だといえるのです。
2つめの例は、「あの受験生は、数学の難しい問題を解くために沈思黙考した」です。受験問題にも色々あり、単純に知識の有無を問われる場合も実は多いものです。そしてその場合は、知っているか、知らないかが、解答できるか否かの分かれ道になりますので、深く考えることはあまりないでしょう。
しかしこの例の場合は、丸暗記によって簡単に解答できる問題ではなかったのです。そして、この受験生が問題を解くために黙ってじっくりと考えていたその状況、それこそが、「沈思黙考」だったのです。