和魂洋才の使い方
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ではこの和魂洋才はどのような状況で使われる言葉なのでしょうか?例を挙げて見てみます。
「社会がグローバル化へと加速していく中、再度我が国の良さを認識し、海外から様々な文化や技術革新を学びつつも、和魂洋才で日本独自の優れたものを生み出さねばならない。」と言った表現や、
「彼の和食は、従来の古典的な日本料理ではなく、フランス料理やイタリア料理などの発想も取り入れた斬新な和食に変化しているよ。まさに和魂洋才と言える素晴らしいお料理だよ。」と言ったように日本の精神を大事にしつつも、西洋の優れた点を加え、更により優れたものに昇華するという意味合いで使われることが一般的です。
和魂洋才の類語・対義語
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ではこの和魂洋才と同じような意味を持つ言葉はどんなもんなのでしょうか?
先述しました「和魂漢才」これは西洋ではなく、中国の優れた面を取り入れると言った意味ですが、より近い意味になるか思います。また他に、和洋折衷(わようせっちゅう)という言葉も一般的に使われる似たような意味の言葉といえるでしょう。
逆に反対の意味を持つ言葉としては、全く逆の意味ではないのですが、「中体西用」と言う言葉があります。この言葉は中国の体制変換を表した言葉になるのですが、中国独自の思想や政治体制などはそのままにして、表面的な技術革新(日本や西洋の技術)を取り入れようとしたという状況を表した言葉になっています。
和魂洋才から見える日本人精神
いかがでしょうか?
和魂洋才がこんな歴史的な背景からきている言葉であることを皆さんは御存知でしたか?日本は島国であるが故に、独特の文化を歴史の中で育んできました。現代の社会は激しいグローバル化の波が押し寄せ、日本もそれに合わせて変化をしていかねばならない時に来ています。
しかし、どんな社会変化の時にあっても、明治時代に生きた日本人の様に、和魂洋才のスピリッツを忘れずにグローバル社会を生き抜いていきたいものです。
和魂洋才は明治時代の逞しい日本人の精神が込められている言葉です。この和魂洋才は、現代に生きる私達に、そのスピリッツの重要性を叱咤激励の意味を込めて説いてくれているのかもしれません。