草履とは
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西洋文化である「靴」が入ってくる前の日本では、外へ出かけるときの履物といえば、「草履」や「下駄」でした。 特に、わら草履などは古代から一般的に履かれていた履き物です。
また、草履は下駄よりも格式が高いため、今でもあらたまった場面での和服には、草履を合わせて履くことが現在でも多くあります。
草履の種類
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草履にはいくつかの種類があります。現在、最も普及している草履は「革草履」で、革や布、ビニールなどで靴底を小判型で覆い、そこに同じ種類の表をつけて鼻緒が据えられています。靴底の素材はウレタンの物が主流となっていますが、和装が衰退する前は良質なコルク材が使用されていました。
畳の原材料でもあるイ草が編み込まれている「畳表草履」は、歌舞伎の舞台や男性の草履として履かれているものの、今ではなかなか見かけない草履となりました。 また、「雪駄(せった)」は男性用の四角い草履で、あまり厚みのない靴底の裏にウレタンのゴムや牛革などを張り、鼻緒が据えられています。
最近は、「布ぞうり」というものもあり、これは、古くなった布地をリサイクルする目的と、室内での足腰の健康促進のために自分で制作するスリッパの代わりのような草履で、注目を集めている室内履きとなっています。
草履の選び方
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草履の選び方としては、草履の各箇所ごとにポイントがあります。 最初に鼻緒の選び方としては、和服と合わせる場合は、帯の色柄に合わせて鼻緒の色柄を選ぶのが、わかりやすく簡単な方法です。さらに、足の甲と草履が接触する部分が擦れて足を痛めないように、鼻緒は裏地が滑らかで太めのものを選びましょう。
次に草履のサイズですが、普段の靴のサイズは5ミリ刻みで用意されていますが、草履はS、M、L、LLの四種類で構成されています。踵がピッタリだったり、踵より靴底が大きなサイズのものを選ぶと、着物などの裾を下駄と足の間で挟んでしまう可能性がありますので、下駄の靴底から踵1センチメートルくらいはみ出るものを選ぶと良いでしょう。
つま先部分についても、つま先がはみ出ていると歩きにくいので、はみ出ないものを選びます。 礼装用の草履は、踵が高ければ高いほど格が高いと言われるのが一般的です。
草履台を何枚も綺麗に重ねることは熟練された技術が必要で、そういった意味合いからも、草履台の枚数が多い場合においても格が高くなります。 一般的には、普段履きの草履は踵は3センチメートルから4センチメートルと低めのものを選びます。
礼装用の草履は、踵の高さが5センチメートルから6センチメートルのもを選ぶのが基本と言われています。 草履台は草履のほとんどの面積をしめていますので、色々な草履を比べてデザインや生地など自分の気に入ったものを選びましょう。
草履を購入した後は、鼻緒の調節が必要です。草履の親指と人さし指で挟みこむ部分を手でよく揉みほぐし、左右に分かれていて台に接着している部分は上に引っ張り、自分の甲の高さや足の形などに調整しましょう。
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