「馬耳東風(ばじとうふう)」の意味や由来|例文も紹介

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馬耳東風の例文


出典:写真AC

この馬耳東風、以下のような場合に使います。

「私の息子は大学を出ても就職せず、色々説教するのだけど馬耳東風でね。困っているよ」

「今回の彼のプレゼンテーションがプロジェクトの肝なんだが、いくら意見を伝えても馬耳東風で冷や冷やするんだよ」

馬耳東風の類義語・対義語

類義語としては 対牛弾琴(たいぎゅうだんきん) があげられます。

また、日本のことわざの「馬の耳に念仏」も同様の言葉ですが、こちらは「無意味なことをしている」というニュアンスが強くなります。

「犬に論語」「牛に経文」も似たような意味です。何故か動物が関係する言葉が多いですね。他には「糠にくぎ」や「暖簾に腕押し」も同じですね。

意味が反対の言葉としては「呼牛呼馬(こきゅうこば)」が「人が牛と呼べば牛と思い、馬と呼べば馬と思う」という内容で、相手の言う通りにして自分の意見を出さないという意です。 良く「柳に風」を「馬耳東風」と同じ意味で使う人がいますが、「柳に風」は無理な物言いに対して聞き流すという意味であり、同じ「聞き流す」でも全然異なりますので注意しましょう。

馬耳東風の意味から学べること


出典:写真AC

馬耳東風という言葉は、忠告を無視するというような意味が注目されます。しかし、出典の李白の詩を見るに、色々な世の中に対する不満や怒りが見えてきます。

同じ詩に「驊騮拳跼して食ふ能はず 蹇驢は志を得て春風に鳴く」 とあり、自分たちを駿馬に例えて世の不公平を嘆いています。原点に戻ればこの「馬耳東風」という言葉も深い言葉に思えてきますね。

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