2018年に行われた平昌オリンピック。日本の選手は素晴らしい活躍を私たちに見せてくれました。
その中でも小平奈緒さんの活躍は素晴らしいものでした。金メダル候補と言われながらも、なかなか金メダルを取れなかった彼女は、様々な試行錯誤と努力の末金メダルを勝ち取りました。
まさに彼女の金メダルは臥薪嘗胆の末に獲得できた素晴らしい成果だと言えるでしょう。
さて、この様な文章の中で使われる臥薪嘗胆という四字熟語は実際とのような意味をもっているのでしょうか?
臥薪嘗胆の意味
上の例でもおおよそ検討がつかれているかもしれません。この臥薪嘗胆は「目的を果たすために、様々な苦労をして必死で努力をすること。」を意味しています。
臥薪嘗胆の由来
出典:ぱくたそ
さてこの臥薪嘗胆という言葉は、中国の故事から生まれてきているのを御存知でしょうか?
その故事をひも解いていきたいと思います。今から2500年ほど前、中国には呉と越という二つの国が激しく争っていました。
ある時その呉と越が激しい戦いをし、その戦いで呉の王様が傷を負い、死んでしまいます。
王様に夫差という息子がいました。夫差は父の死を悲しみ、父の敵を討つと心に固く誓います。そしてこの夫差、父の死の無念を晴らすため悔しさを忘れぬように、その後は薪の上で寝て、体に痛みを与えるともに日々を過ごしていきます。
そんなある日、父の敵を心に固く誓った夫差に父を死に追いやった越王と戦うチャンスが訪れます。夫差はこの戦いで越王に見事勝利します。
しかし、戦いに敗れた越王は、とても悔しく戦いに敗れたその日から獣の肝を嘗(な)めて、その苦味で敗戦の口惜しさを忘れぬように日々を過ごしていきます。再び時が流れ、攻勢を盛り返した越王は夫差に戦いを挑み、見事戦いに勝利します。
臥薪嘗胆という言葉にはこんなエピソードが隠されていたのです。
臥薪嘗胆の例文
臥薪嘗胆という言葉は以下のような文章の中で使われます。
「目標の大学に入学をするため、必死に辛い勉学に励み臥薪嘗胆の思いで合格をした」という文章だったり、「会社で自分の提案した事業案は、他人の批判を受けたけれど、様々な苦労の末壁を超え、臥薪嘗胆の思いで実現にこぎつけた」などチャレンジ精神あふれるシチュエーションで使われます。
臥薪嘗胆の類語、対義語
出典:ぱくたそ
同じような言葉として使われるのが、汚名返上や名誉挽回といった言葉が一般的にも皆さんの生活でよく使われるのではないでしょうか?
いずれも逆境の中努力をして、目的や成果を果たすという意味合いで使われます。全く反対の意味合いを持つ言葉としてよく知られているのが、「漁夫の利」や「濡れ手に粟」といった言葉です。いずれもあまり苦労をせず成果を得る、といった意味合いでよく使われます。