【染物と出会う】名古屋・有松絞りまつりの魅力を紹介

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名古屋で年に一度開催される「有松絞りまつり」では、様々な美しい染物にめぐり逢うことができます。また職人による染物パフォーマンスを見ることができる機会も貴重です。そんな有松絞りまつりの魅力を紹介します。

有松絞りとは


出典:写真AC

有松絞りは絞り染めの1つであり、愛知県名古屋市緑区の有松・鳴海地域で生産されたものをそのように呼びます。この地域で江戸時代以降の絞り製品を多数生産しており、今では国の伝統工芸品ともなっています。

藍で染めたものが代表的なものであり、多くの技法を用いた多種多様な模様があります。特産物をつくろうとしていた尾張藩が有松絞りに目をつけ、浴衣や手ぬぐいのお土産品として売り始めたことが起源になっています。街道一と謳われた名産でもあり、多くの浮世絵にも描かれることになる特産品です。

有松絞りまつりの歴史


出典:写真AC

そんな有松絞りを取り扱った有松絞りまつりというのがあります。

有松絞りまつりは年1回、6月に2日間の日程で行われるお祭りであり、既に30回を越える歴史あるお祭りになります。有松絞りまつりでは、有松の町中に多くの絞り商品、作品が並べられて販売されています。飾りも多く、非常に煌びやかな雰囲気の中開催されます。

有松絞りまつりはあくまで有松絞りのよさを知ってもらうためのお祭りですから、神輿などのような出し物はなく、比較的しずかに見て回って楽しむタイプのお祭りです。但し、パレードは行われています。地元の吹奏楽部や消防音楽隊などによって音楽を奏でながら行進します。

有松絞りまつりではこの日のためにミス絞りと呼ばれる女性、有松福男と呼ばれる男性を2名ずつ選出し、パレードに参加して華やかさを演出しています。

さらに有松絞りまつりの目玉ともいえるのが絞り染め体験のワークショップです。伝統工芸の技を体験することができるイベントが多く行われています。

有松絞まつりの見どころを紹介

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有松絞まつりの見どころは、絞りの実演になります。職人による生の絞りパフォーマンスが、有松絞りまつりでは鑑賞できます。有松絞りには数多くの括り技法がありますから、そのバラエティの多さを見て楽しむことも可能です。

普段見ることができない職人技を見るのは、子供連れなどにとってもよい機会となるでしょう。

また、見所の一つとして山車も出ます。布袋山車のからくり人形には見所があり、イベントの目玉にもなっています。

有松絞りの体験ができるところ

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有松絞りまつりで染物に興味を抱いたのであれば、体験をしてみるとよいでしょう。有松絞りまつりでも体験はできますが、普段から体験ができるところがいくつもあります。

たとえば有松工芸濱忠有限会社では、トートバッグや手ぬぐいなどを製作することができます。その他には有松・鳴海絞会館においてもハンカチ作りなどに挑戦することができるようになっています。

有松絞りまつりでもこの手の体験は可能ですが、やはり本格的な染物体験がしたいのであれば、こうした職人に指導してもらえるところに行くのがよいでしょう。

名古屋市内観光のついでにも立ち寄ることができます。費用は制作物によって異なりますが、最も安いもので2000円位からとなっています。

有松絞りまつりの魅力

有松絞りまつりでは、様々な有松絞りの製品を買うことができるようになっています。

有松絞りまつりで安く有松絞りを大量に購入するため、という理由で見に来る人もいるようです。派手に盛り上がるタイプのお祭りではありませんが、フリーマーケットのように伝統工芸品をじっくりと堪能してみることができるのです。

飲食店も出店していますから、食事にも困ることはありません。食べ歩きしながらお気に入りのひと品を探すのもよいでしょう。

簡単な有松絞りの体験もできますし、職人の実演も見ることができるので、退屈することはありません。気になった人はぜひ、足を運んでみてはどうでしょうか。

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