仙台の夏の風物詩の一つが仙台七夕祭りです。仙台市内のさまざまなところで催し物が開かれ、街中を七夕飾りが埋め尽くし、全国各地から訪れる人がいるほどの盛況ぶりです。
仙台七夕祭りの開催日、場所、見どころなどを紹介します。
仙台七夕祭りの歴史
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東北三大祭りの一つでもある仙台七夕祭り、その歴史は江戸時代初期、伊達政宗が生きていた時代から続くと言われています。伊達政宗は七夕をモチーフにした和歌を残しており、ここからもこの時代から七夕が愛されていた行事だということが伺えます。
戦中など一時期は行われないこともありましたが、仙台の商人たちが戦後の空気を変えたいと商店街に竹飾りを並べ、仙台七夕祭りを復活させました。
こうした心意気が現代にまで受け継がれ、仙台の重要な観光イベントの1つに、そして東北を代表する祭りになったのです。
仙台の七夕祭りが開催される日程と場所
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仙台七夕祭りは毎年8月6日から8日の間に開催されます。七夕といえば7月のイベントですが、仙台七夕祭りはなぜ8月に行われるのでしょうか。
その理由は旧暦を基準にして、開催しているためです。歴史のある伝統行事では、今もなお旧暦基準で行われているものが多数あります。仙台七夕祭りもその中の一つです。
開催される場所は仙台駅のアーケード通りを中心に周囲の商店街各地で行われます。そのために電車でアクセスする場合は駅を降りればすぐに仙台七夕祭りの雰囲気を味わうことができます。
車でアクセスする場合には仙台宮城インターチェンジから降りて15分ほどになります。
仙台の七夕祭りの特徴
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仙台七夕祭りの特徴は楽しい祭とゆっくりと楽しめる祭り、この2つが融合しているということです。
例えばお祭り広場では盆踊りや和太鼓の演奏といったパフォーマンスを楽しむことができ、一方中心部から少し離れた伊達政宗が眠ると言われている瑞鳳殿では、七夕ナイトと称してライトアップイベントが行われています。
わいわいと皆で楽しみたいという人から、境内で昔ながらの祭りを楽しみたいという人まで、仙台七夕祭りではどちらの楽しみ方もできるようになっています。
仙台七夕祭りの飾りについて
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仙台七夕祭りでは、短冊だけでなく多種多様な飾り付けがされています。全部で7種類用意されており、一つ一つに違った願いが込められ、七つ飾りとも呼ばれています。
短冊には学問上達を、紙衣には災難の身代わりになってもらえる厄除け、折り鶴には健康長寿、巾着には富を貯められるように商売繁盛を、投網の形をした飾りには豊漁豊作、屑籠には清潔でいられるようにと、そして吹き流しには織姫の織物をイメージしており、織物の上達という願いが込められています。
一つ一つをよく観察してみるとどれも精巧な作りになっているのがわかります。これらは地元仙台の和紙職人などが手作りで丹精を込めて作っています。価値にすると1本数万円もするものもあるというこれらの七夕飾りが街中に飾られます。
乱暴に扱わなければ触ることもできるので、触れたり風で揺られる音を聞いてみたりしてください。特に吹き流しは紙とは思えないほどの柔らかさになっています。すべての種類を探してみるというのも祭りの楽しみ方の一つです。