【ミンサー織】沖縄が生んだ伝統工芸・ミンサー織の体験スポット

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ミンサー織りは国の伝統工芸品に指定された沖縄の伝統的な織物です。沖縄の人々の思いが込められたミンサー織りは、今やさまざまな商品の素材に起用されるほどの人気ぶりです。

そんなミンサー織りの体験ができるスポットを、ミンサー織りのルーツと共に紹介します。

ミンサー織りとは?


出典:写真AC

ミンサー織りとは、沖縄県の八重山諸島で生産されている織物のことです。発祥は竹富島で、現在もメインで生産しているのは竹富島や石垣市周辺となっています。

平成四年には伝産法により、伝統的工芸品に指定されました。経済産業大臣から認められた、高品質の織物のひとつなのです。

正式名称は「八重山ミンサー」で、木綿を原材料としており、組織を平織して作られているのが特徴です。地の鮮やかな藍色が人気を呼んでおり、着物の帯として重宝されている織物でもあります。

琉球地方の言葉で、「ミン」とは綿のこと、「サー」とは狭いという意味です。綿で織られた、幅の狭い織物というのが語源です。

ミンサー織りの柄


出典:写真AC

ミンサー織りの大きな特徴のひとつは、その部分的に染めた織り糸を用いて、かすったような模様を織り出す絣(かすり)という柄にあります。

ミンサーはそんな五つの絣と、四つの絣が交互に配されています。この柄は、「いつの世までも末永く」という想いを、五と四という数字に込めたことが起源となっています。

ミンサー織りは、古くは通い婚が成立していたころ、結婚を控えた女性が、相手の男性に対する気持ちを込めて織ったとされているものです

ミンサー織りを用いた着物帯には、両脇にムカデ足のような模様もあります。これは通い婚の時代において、自分の元に「足繁く通ってほしい」という願いを込めたとされています。

ミンサー織りの用途


出典:写真AC

ミンサー織りは、前述したように、主に着物の帯として使用されています。これは、ミンサー織りの発祥時から変わらない、伝統的な用途のひとつです。

「ミンサー帯」は沖縄県外や海外からも求める人がたくさんいます。 また、現代では財布やバッグ、ポーチをはじめとした小物類や、その他の衣類にも利用されています。ドレスからブラウスまで、幅広いファッション分野で活用されている織物だと言えるでしょう。

ミンサー織り体験ができる場所

実際に、ミンサー織りが体験できる施設を、いくつかピックアップして紹介します。

みんさー工芸館

石垣島にある、ミンサー織りの様々な魅力を伝える施設です。様々な種類のミンサー織りアイテムも取り扱っているため、人気の観光名所のひとつとしても知られています。

実際の機織り機を使って、自分の好きなアイテムを作れるよう、専門のスタッフが丁寧にアドバイスをしてくれます。コースター、テーブルセンター、タペストリーが体験できるようになっており、サイズや所要時間、料金も大きく異なるため、都合の良いものをチョイスしましょう。

みね屋工房

八重山の織物の伝統について、詳しく紹介している施設です。具体的な製造過程の見学も出来るため、プロの機織り風景を、間近で見てみたい人にも向いています。八重山上布や関連商品の販売も行っているため、お土産を求めて訪れる観光客もたくさんいます。

こちらで体験できるのは、コースター、しおり、花瓶敷の三種類です。体験のあとは、終了証を発行してもらえるのもポイントです。

ひめゆり会館

糸満市のひめゆりの塔からすぐにある、沖縄の文化を楽しめる複合施設です。ショッピングやレストランなど、豊富な設備があるため、観光客から人気の高いスポットのひとつです。

琉球の様々な織物の体験が出来ます。織物の種類によって、作れるアイテムが変わってくるのがポイントです。ミンサー織りでは、タペストリーやミニテーブルセンターを作ることが出来ます。

ミンサー織りの魅力

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