【高知県・馬路村 現地レポート】1000人の村で年商30億以上!ゆず商品の里

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全国のスーパーや百貨店に並んでいるので、みなさんも知ってるのではないでしょうか。

ゆずドリンク「ごっくん馬路村」やポン酢「ゆずの村」。これを作っているのが、高知県東部の山村「馬路村」です。

馬路村の人口は現在では1000人どころか800人台。ゆず商品のブランドとして知名度があります。「ゆず」だけで成功したと言っても過言ではない、馬路村に行ってゆず工場等を見学してきました。

馬路村かつては炭焼きや林業が中心で3000人ほどの人口の村でしたが、高度経済成長期以後は林業は不振。馬路村農協は独立路線で、起死回生をかけたゆず商品の製造販売に奮闘し「馬路村」という村ごと商品を売り込むというユニークな商品作りと宣伝で全国ブランドとなりました。

いざ馬路村へ

筆者は高知県高知市出身。馬路村のことは昔からよく聞いていて商品も愛用していますが、今回始めて訪ねました。

県庁所在地の高知市からは車で東へ2時間半。国道55号線を海沿いにひた走り、安田町で山の方へ向かいます。そしてくねくねとした山道を安田川沿い30分ほどドライブ。

安田川はダムのない清流。季節は夏だったので「おとり鮎売ります」の文字や、鮎を釣っている人が見えます。

↑鮎をとる道具。

そして、馬路村に到着。村が一望できる展望台に登ってみました。インクラインという水力であがるケーブルカーにノリます。電力を使わずに登るというエコパワー。かつては木材を運ぶために使われていました。

↑インクラインの運転席。気さくな運転手さん。インクラインや馬路村について説明してくれます。

上に上がるとのどかな山村の風景が見えます。山の段々畑はゆず畑。

展望台にあった昭和30年頃の馬路村の写真。人口は3000人以上で今より賑やかです。

5年前の馬路村。現在では更に人口が減っています。「イノシシに似いたおんちゃんに会ったら何かえいことがあるような気になる小道」など書かれていて、写真に入れられた手描きのPOPが面白いです。

加工工場「ゆずの森」

ゆず加工工場「ゆずの森」に行きました。手描きっぽい案内表示がたくさんあるのですぐにわかります。

森の中に加工工場がありました。

とてもおしゃれなきれいな建物ですが、これが馬路村農協が経営する加工工場です。こちら以外にも数か所ゆず加工工場はありますが、見学ができるのはここだけ。ちょっとした観光施設になっています。

ゆずドリンクたちがお出迎え。事務所で手続きをして見学。写真は撮りそびれましたが、サービスでゆずドリンクが自由に飲めます。日曜日だったので工場はお休みですが中を見学することはできました。

この時は「ごっくん馬路村」30週年ということで30のマークのついた「隠れごっくん」を建物の中で探すイベントもやっていました。

こんなところに「隠れごっくん」。

↑ごっくんと記念写真。

企画室やデザイン室。独特のデザインもここで作られています。

馬路村でつくっている商品たち。有名なのはドリンク「ごっくん馬路村」と「ポン酢」ですが、いろんな種類のポン酢やドリンク、ゆず胡椒などの調味料もあります。

↑ゆず商品のパンフレット

最近はゆずの化粧品類を開発商品化しています。

「ごっくん製造室」を見学

通販も盛んです。

発送の際には新聞や馬路村の紅葉や石などちょっとした村のものを入れてアピールもしています。

ダンボールでつくった手作り工場の模型がおいてあります。ここでも面白い手描きPOP。

ゆずは全部有機栽培

馬路村のゆずは有機栽培がポイントです。化学肥料は使わず、馬路村農協は一切取り扱っていません。また除草剤も使わず、大変な草刈り作業もすべて手作業でおこなっています。

馬路村自体を売り込むブランディングで成功

馬路村は、商品とともに田舎の村自体を売り込むという戦略をとっています。

「ごっくん馬路村」には「馬路村公認」というコピーで、商品名に村の名前を入れる、テレビCMに地元の人や村の風景を起用、デザインなども村にあったのどかなものにするなど、「村全体を売り出す」というコンセプトを一貫しておこなっています。

↑村人が出演する広告。

↑デザインは味のある筆手描きの文字と味のある筆書きのイラストでイメージを統一。

↑しわくちゃな巻紙にへたうま筆文字で書かれた馬路村のゆず成功物語。昔話のような語り口ですでに伝説のようです。

馬路村のおすすめゆず商品

・「ゆずの村」

1986年にできた馬路村が最初にヒットさせた商品でロングセラー。1988年「日本の101村展」で大賞受賞。うちのポン酢はいつもこれで、一度使うと他のポン酢には戻れなくなります。鍋にもいいですし、サラダや焼き魚、冷奴などなんでもOK。

・「のーがえい」

こちらもポン酢。「ゆずの村」は酸味が強いので苦手な方がいるので、酸味を抑えてマイルドにしています。その代わりカツオ出汁をきかせています。「のーがえい」とは土佐弁で「具合がよい」「使い勝手がよい」という意味です。日経ウーマンオンライン「食のトレンド発掘隊 冬だ、鍋だ!鍋に合うポン酢41種類食べ比べランキング」1位に選ばれたと書いてあります。

・入浴剤

ゆずの皮を使った入浴剤。不織紙にはいっていてお風呂に入れもんでつかいます。色んな種類のパッケージがあって面白いです。

・柚子エッセンシャルオイル

かわいいパッケージのエッセンシャルオイル。圧縮法と水蒸気法の二種類があります。圧縮法はアロマポットなどでつかいます。人工的でない自然な香りが広がります。

・柚子胡椒

まだ青い柚子を新鮮なうちに加工した柚子胡椒。無添加無着色でこんなおいしい柚子胡椒はたべたことがないと評判です。

・柚子マーマレード

柚子の皮たたっぷりはいったマーマレード。苦味がなく自然な甘さがポイントです。

・ゆずしぼり

ゆずの果汁をそのまましぼったもの。もっともおいしい時期の早絞りゆずだけでつくっています。そのままでは酸っぱいですが、レモン果汁のように唐揚げにかけたり、酢の物にいれたり魚介類にちょっとかけたりと、料理の風味付けに使えます。

またそのまま飲んだり、はちみつや炭酸を入れて飲むと体にいいですよ。

・馬路ずしの素

高知のお寿司は酢飯にゆずをきかせています。そんなすし飯が簡単につくれるすし飯の素。ちょっと甘みもあるので野菜にかけてドレッシングにしたりピクルスや南蛮漬けにつかっても美味しいでしょう。

・ゆず酢ドレッシング

すっぱそうですが比較的マイルドな味。爽やかな酸味と香りで生野菜が引き立ちます。魚介のマリネなどにもGOOD!

おまけに、うまじ温泉でほっこり

旅に宿は付きもの。馬路村には「うまじ温泉」という温泉施設もあり宿泊もできます。日帰り温泉だけでもOK。ぬるぬるとしたとてもいいお湯です。

馬路村には、過疎の村にしてはかなりの観光客が訪れています。ゆずを村全体で売り出すという発想がヒットした結果です。

粋な山村「馬路村」を訪問して

駆け足でしたが、高知県馬路村のゆずの商品への取り組みを見てきました。ブランディングの上手さユニークさについても良い例ですが、なにより「ゆず」だけにこだわった馬路村の商品はクオリティが高く、リピータが多いのも特徴的です。「特産品ではなく日用品にならなければならない」というのが馬路村の商品開発のポリシーだそうです。小さな山村のゆず商品、興味を持たれたら使ってみてはいかがでしょうか。

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