海女の仕事を紹介|気になる年収や福利厚生、なり方

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最近何かと話題の「海女」という仕事。のん(能年玲奈)さん主演のNHK朝の連続ドラマ「あまちゃん」がきっかけで注目されるようになりました。

自分で採集したものがそのまま商品になり収入になるという海女の仕事特有の性格は、他の産業には絶対にない大きな魅力です。

何かと話題の「海女さん」の職業事情を紹介します。

海女とは

海女とは素潜りで伊勢エビ、サザエ、アワビ、ウニ、岩牡蠣などを獲る女性のことです。真珠の採集も行うことがあります。男女比率は女性が圧倒的に多いですが、男性もまったくいないわけではなく、男性の海女は海士と呼ばれます。

海女の歴史は深く、縄文・弥生時代から行われてきた漁法の一つになっています。朝の連続ドラマで注目されたこともあって最近増えている海女ですが、やはり後継者不足は続いています。最近では後継者育成のための研修を行うところも増えています。

海女はなぜ女性が多い?

基本的に海女さんが女性なのには、それなりに歴史的な理由があります。以前は男性が船を操って漁や網漁などに出る一方、女性は家事をしつつ沿岸部で海藻取りや潜水による魚貝類の採集をするのが仕事であったからです。また生物学的な理由として、女性は皮下脂肪が多く潜水に適した体をしているという側面もあります。

海女の仕事

海女は決められた範囲の海域で海草や貝類をとることが仕事になります。漁業にも権利や規制は付き物になっているので、遵守しなければならない決まり事はしっかりとあります。

海女の年収/勤務体系/福利厚生

海女の年収は平均する300万円くらいです。勤務体系は朝から夕方までが基本です。夜中に潜るということはほとんどありません。海女の多くは非常勤の職員などとして雇われることが多く、福利厚生は充実していないのが実情です。ただし後継者不足が続いている背景もあって、教育制度などは意外にも手厚くなっているようです。

海女のメリット・デメリット

海女は昔からある仕事なので、海女であることが一つのステータスであるともいえます。高齢になっても現役の海女さんは多くいますし、体が動く限り続けられるのは大きなメリットと取ることができるでしょう。

デメリットとしては給料が安いことが挙げられます。また、ダイバーが陥りやすい潜水病等になる可能性が高い点も挙げられることでしょう。海は常に穏やかなわけでもないので、溺れたり波に流されたりするリスクがないとも言い切れません。

海女に向いている人・向いていない人

海女に向いているのは、素潜りや泳ぎが得意な人です。当然ですが、海に潜ることに抵抗がないことが前提となります。基本的に自分の漁獲量がそのまま反映される仕事なので、目標達成に意欲があるような性格が向いているでしょう。水が嫌い、海が苦手という人が向いてないと言えます。

海女の将来性

文化財に指定されたりもしている海女ですが、将来性が高いとは言い難いです。濡れ手に粟で稼げる職業でもありませんし、全体的に漁獲量が下がりつつある現代において、過度な将来性が見込めるような職業であるとは言えません。

海女になるには

昔は海女になるために弟子入りするということもありましたが、最近はそうした必要は無くなってきていると言えます。しかし漁協組合などに加入する必要はあるでしょう。そうでもなければ技術を身につけることができないでしょうから、これはほとんど必須となります。

特に資格なども必要ありませんが、耳抜きや洲分補給のタイミングなど、ダイビングの基礎知識などは頭に入れておく必要があるでしょう。最近は伝統的な漁業の後継者ということでしっかりとした研修制度などがあることも多く、いきなり海に出されるケースは少数と考えていいでしょう。

海女になる魅力

海女になる魅力は、まずは伝統的な漁ができるということでしょう。また、自分で採集できたものがそのまま収入になるというこれ以上ない実力主義は、モチベーションにつながること間違いなしです。自治体によっては海女さんを売り出そうという動きもあるので、地方自治体のPR活動に参加できたり、全国的に有名な海女さんになることができたりする可能性も大いにあります。

収入的は決して高いわけではありませんが、遣り甲斐や可能性は申し分ありません。地域に根差した仕事がしたいという人は、ぜひ実際に海女さんに話を聞きに行くなどしてはいかがでしょうか。

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