アグリツーリズムという言葉をご存知ですか?
アグリツーリズムは昨今注目の集まる新しい旅のカタチです。ただ観光スポットを巡るだけではなく、実際に地元の人や特産物に触れることができる体験型の旅です。
今回は、普段とは一味違った体験旅行「アグリツーリズム」を紹介します。
アグリツーリズムとは
近頃都会に住む方々の間で注目されているのがアグリツーリズムです。 アグリには農業という意味、ツーリズムには観光という意味がそれぞれにあり、それを組み合わせた言葉がアグリツーリズムです。
つまり農業と観光と一緒に楽しめるのがアグリツーリズムという言葉の特徴となっています。
旅行者は農村に宿泊し、農業の仕事を体験する事が可能です。 収穫した野菜や果物などの農産物をパッキングし、出荷するなどの仕事の手伝いを行います。 もちろん時間がある時には、周辺の観光も楽しめます。
アグリツーリズムの魅力
もちろんアグリツーリズムではなく、一般的な観光旅行でも自然を楽しむ事は可能です。 しかしホテルや旅館などの宿泊施設では農業体験まではできません。
今まで修学旅行などで、農業体験はあったものの、一度にたくさんの人数を農家の方々が受け入れる事が必要です。 1軒では足りない場合、複数軒で受け入れる事が必要でした。
アグリツーリズムでは個人の旅行者が対象となっており、少人数でも気軽に体験できるのが魅力となっています。 農家の方々も少人数だから受け入れしやすいです。 収穫された農産物が都会のスーパーなどの店頭に並ぶまでは時間がかかります。
しかしアグリツーリズムに参加すると、収穫されたばかりの農産物を楽しめるとともに、農産物が出荷されるまでの流れも知る事ができます。
アグリツーリズムは都会の人におすすめ
農作業は重労働ではありますが、美しい風景を見ながらの農作業は、都会に住む人にとっては新鮮で、特別な経験になります。
都会より空気がきれいなため、気持ちの良い時間を健康的に過ごせるようになります。
その他にも大きな魅力となっているのが、受け入れ先となる農家の方々との交流です。 スーパーなどで農産物を購入するだけでは、どんな方々が野菜を生産しているのかを知る機会はなかなかありません。
そんな時でもアグリツーリズムなら、顔が分かります。 店頭に並んでいる農産物を購入するだけでは気付かなかった農産物の大切さも分かります。
子どもと一緒に体験し、食の大切さを教えたいという時にもアグリツーリズムは役立ちます。
海外でのアグリツーリズムについて
イタリアではトスカーナやシチリア、フィレンツェ、ナポリなど様々な地域で、アグリツーリズムに参加する事ができます。
数百年以上も前から続くオリーブ農園での体験、ワイナリー体験、乗馬体験など、受け入れ先によって楽しみ方も様々です。
日本国内では中々見られない農村風景を体験できるのです。国内の旅行会社が手配するアグリツーリズムがあるため、初めてイタリア旅行へ行く方でも、イタリアでのアグリツーリズムに参加しやすいです。
日本でのアグリツーリズムについて
日本のアグリツーリズムには、酒蔵ツーリズムというジャンルもあります。
日本各地にある酒蔵にて、酒蔵体験ができるというアグリツーリズムです。 美味しい酒づくりには水が大切と言われているため、美味しい水で知られている土地で観光できるようになります。
酒蔵で働く方々と交流する、その土地の郷土料理を食べるといった楽しみ方も可能です。
アグリツーリズムの将来性
アグリツーリズムはヨーロッパ中心に行われてきましたが、さいきんは日本でも広がり始めています。 政府も主導になってインバウンド誘致を積極的に行っており、日本のアグリツーリズムに参加する外国人観光客も増えてきました。
初めて日本で観光する場合、メジャーな観光地を巡る事が多いです。 しかし何度も日本で観光する外国人は、より日本文化を知れる観光を楽しみたいと思うようになります。
アグリツーリズムは日本文化を知る良い機会になるため、将来的にも需要が伸びることが期待されています。 日本では人口の減少が始まっており、田舎では特に人口減少に悩まされています。
経済格差が生まれやすい状況ですが、アグリツーリズムによって観光客を田舎に呼び込めるため、地方の経済活性化も期待されています。
もちろんアグリツーリズムの受け入れ先となる農家に負担が掛かり過ぎると、本業である農業に支障が出かねません。 そのため、農家の人が収入的にも安定することがひつようです。
最近は離農する農家も増えている事から、アグリツーリズムを将来的に持続させるには、その取り組みを支援する事業も大切となります。
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