歴史ある職人の技が光る「堺刃物」でワンランク上の食生活を! | 粋-iki-粋な日本文化を発信するメディア

glasstatsuさん(@glasstatsu)がシェアした投稿 – 3月 5, 2017 at 3:47午前 PST

堺刃物とは、大阪府・堺市やその周辺で生産されている刃物のことを指します。

認定を受けた伝統工芸士が作ったもののみを堺刃物と称することができ、現在その認定を受けている伝統工芸士は26名です。堺刃物は多くの料理人から愛されていることでも知られており、プロ用の高級品のシェア率は90%以上にものぼります。

堺刃物の特色は包丁の命であるその切れ味にあり、断面が美しくなめらかになるため料理の舌触りもよくなります。また、しっかりメンテナンスを行っていれば、切れ味が落ちることなく長期に渡って使い続けることができます。

堺刃物の歴史

堺の刃物屋さん こかじさん(@sakai_hamono_kokaji)がシェアした投稿 – 7月 27, 2017 at 8:52午後 PDT

堺刃物の歴史は、5世紀の古墳造営の時代に鍛鉄技術が堺に伝わったところから始まります。当時、世界最大の仁徳陵の造営は大変な大工事で、鋤や鍬などの生産が盛んに行われていました。この技術は、平安時代には刀製造技術として引き継がれます。

天保12年にはポルトガルより鉄砲やたばこが伝来し、堺の鋳鉄技術は鉄砲製造に生かされることとなりました。そして天保年間にはたばこの葉を刻むためのたばこ包丁が製造されるようになり、ここから堺の包丁作りが本格的にスタートしました。その品質の高さから江戸幕府より堺極印が附され、その名は全国に知れ渡ることになったのです。

歴史伝統を守る堺刃物の製造工程

堺の刃物屋さん こかじさん(@sakai_hamono_kokaji)がシェアした投稿 – 2月 2, 2017 at 2:47午前 PST

堺刃物の製造工程は、大きく分けると「鍛治」と「研ぎ」と「柄付」の工程になります。しかし、実際にはもっと細かく分かれており、一本の包丁が出来上がるまでに大変多くの時間と工程を経ています。
こちらでは、堺刃物製造における各工程を大まかに紹介していきます。

鍛造
熱した鋼を叩き、大まかな包丁の形に整えていきます。大体の形ができたら、再び熱してゆっくり冷やす「焼きなまし」と呼ばれる作業によって炭化物のストレスを除きます。

成型
包丁の形をプレスや切断機などで整えます。グラインダーで凹凸を無くし、ベルトハンマーで叩き、鋭い切れ味を出していきます。

焼入・焼戻
高温で熱した後、水によって急冷し、強度を上げます。さらに温度を下げて加熱し、自然冷却することによって粘りを出します。ここまでが「鍛治」の工程となります。

荒研ぎ
砥石を使い、汚れを除いたり、刃を薄く研ぎ出し厚みを整えていきます。さらに木の台の上で歪みを調整していきます。

本研ぎ
より細かい砥石で刃を研ぎ、角度をつけていきます。

バフあて・仕上げ磨き
バフという円形布のホイールの外周に付けられた研磨剤によって包丁を磨いていきます。目の粗いバフから細かいバフの順に磨き上げ、最後に仕上げの磨きを施します。ここまでが「研ぎ」の工程となります。

柄付 最後に「柄付」の工程です。 さび止めの油をひき、中子と呼ばれる柄の木材に差し込む部分を熱して柄付けしていきます。柄尻

をハンマーで叩き中子を差し込んでいきます。その後、微調整や検品を経て完成となります。

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