日本家屋などでよく見かける「雨戸」と昨今の洋風住宅でみられる「シャッター」ですが、さまざまな種類と魅力があることをご存知でしょうか。
今回は、雨戸とシャッターについてメリット・デメリットや違いをご紹介します。
雨戸とシャッターの特徴
出典:写真AC
雨戸は、日本家屋などで雨風をしのぎ、防犯などのための建具として用いられていました。昔は主に木製のものが使われていましたが、昨今ではアルミや鋼板など金属製の雨戸も出てきています。
会社によっては、雨戸単体だけでなくサッシと一体となったものもあり、バリエーション豊かとなっています。雨戸はシャッターに比べて安価でありますが、利便性には欠けていると言えるでしょう。
シャッターも雨戸と同様、雨や風を防ぐだけでなく防音・防犯効果もある建具です。「鎧戸」と呼ばれることもあります。
雨戸とシャッターの役割
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では、なぜ雨戸やシャッターは家にとって必要なものなのでしょうか?それぞれ見ていきましょう。
まず、雨戸は雨や風、台風などから家を守る役割を持っています。昔は、今のようなガラス窓などがありませんので障子の外側に木製の引き戸を設けて雨や風をしのいでいました。
しかし、木は湿度によって収縮を繰り返すため、完全な密閉というのは叶いません。また、劣化が激しいため定期的なメンテナスが必要となり、費用がかかります。そこで、窓にガラスがはめ込まれ、より気密性に優れたものが割れないように雨戸が用いられるようになりました。
一方で、シャッターは雨風がしのげるだけではなく、防音や防火の役割があり、そのうえ防犯の役割もあるのです。万が一、突然の突風や豪雨に見舞われてもシャッターならば、その被害を最小限に抑えることができます。
また、自宅周辺で火事が起こったとしても、熱に強いシャッターならば火から窓ガラスを守ってくれます。ほかにも、日差しを遮る遮熱効果や家の中の温度を保ってくれる断熱効果もあるのです。
雨戸とシャッターの違い
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雨戸とシャッターの大きな違いはその”形状”といえるでしょう。一般的な雨戸が横にスライドする引き戸であるのに対して、シャッターは上下に開閉します。シャッターは上げれば見た目にもスッキリ綺麗に見えますが、雨戸は違います。
また、値段も大きく違いがあり、シャッターは手動で約6~16万、電動式で約10~35万である一方、雨戸は3~6万円という価格です。
雨戸とシャッターのメリット・デメリット
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雨戸とシャッターのメリット・デメリットを見ていきましょう。
雨戸とシャッターのメリット
雨戸またはシャッターの大きなメリットといえば、窓の保護でしょう。強風が吹いてもシャッターがあることで破損することを防ぎます。また、防音効果もメリットといえるでしょう。
例えば近所で夜中に工事を行っていたとしてもシャッターを閉めることで騒音を軽減することができます。他にも、カーテンよりも高い遮熱効果があるため夏場は有効に活躍してくれます。
雨戸とシャッターのデメリット
上記にも挙げたとおり、雨戸とシャッターには防犯性がありメリットとも言えます。
しかし、時にはデメリットとなってしまう場合があるのです。雨風が強いわけでもないのに、昼間から雨戸やシャッターを閉めていたままにすると空き巣や泥棒が「この家は、長期間不在にしているのでは?」と考えます。そして、玄関やシャッターのない2階の窓などから侵入を許してしまうのです。
また、手動の雨戸・シャッターの場合は将来的に不便となる可能性が高いです。将来、老いてきて身体の自由が利かなくなったり病気で床についてしまう場合もあるでしょう。
その時に、手動式の雨戸やシャッターだと不便なのはもちろん、終いには開閉できなくなってしまうおそれもあるのです。今では、電動式のシャッターも出てきていますが、停電時に開閉できなくなってしまうデメリットもあるのです。
しかし、将来的にはその問題が解決されている可能性は高く、生涯の住まいとするならば電動式のシャッターをおすすめします。
雨戸・シャッターの種類
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では雨戸とシャッターそれぞれの種類と特徴を見ていきましょう。
単板引き違い雨戸
単板引き違い雨戸はもっとも一般的な雨戸ともいえるでしょう。昔ながらの日本家屋などによく見られます。風通しや光を確保することはできませんが、比較的安価に設置や修理をすることができます。
ルーバー引き違い雨戸
「ルーバー」と呼ばれる羽を操作して風遠しと光の量を調整することができます。中には、あらかじめ固定されており調整できないものもあるため注意してください。ルーバータイプは閉めたままでも室内が暗くならないため、単板タイプよりも人気があります。
しかし、引き戸は昔ながらの雨戸ですので最近は見なくなりました、
折れ戸タイプ
折れ戸タイプの雨戸は、外側に押して開くようになっています。軽い力で開閉することが可能です。モダンなデザインなため、洋風の家に取り入れるのがおすすめです。
なお、既述の「単板引き違い雨戸」と「ルーバー引き違い雨戸」の2種類があるので条件や用途に合わせて選ぶと良いでしょう。
電動式シャッター
電動式シャッターはリモコンの操作一つで開閉することができるため、大変便利です。窓を閉めていてもシャッターの開閉が可能なため天候が悪い日や冬場・夏場でも窓を開けずに開閉することができます。
しかし、利便性に優れている一方で設置費・修理費が高額であるという欠点もあります。高額でもいいから利便性を重視する場合にはおすすめです。
手動式シャッター
手動式シャッターは特段難しい操作は必要なく、手動で開閉します。電動式シャッターに比べて設置費や修理費など安価に済みますが利便性には欠けているといえるでしょう。
クローズタイプシャッター
クローズタイプは、風通しや光を通さず窓を完全に覆うタイプのシャッターです。
ガレージなどにも使われているシャッターで、プライバシー保護や遮光したい場合におすすめです。
スリットタイプシャッター
スリットタイプはその名の通り、シャッターにスリットが入っています。スリットは、シャッターが閉まっていても風通しや光を確保してくれます。そのうえ、遮熱効果もあるので夏場にはぴったりなシャッターといえるでしょう。
ブラインドタイプシャッター
こちらのシャッターは、スラットと呼ばれる羽の角度を操作して風通しや光の量を調整することができます。ぴったり閉めきることもできるため、時間や気候にあわせて自由に調整すると良いでしょう。