「道後ビール」をご存じですか?道後ビールとは、愛媛県の道後温泉を中心に展開されているクラフトビールです。
今回は、そんな道後ビールの特徴や種類を紹介していきますね。さらには、道後ビールが楽しめる飲食店やオンラインショップなどをお届けします。読んだら、道後ビールが飲みたくなること間違いなし。早速チェックしてみましょう。
道後ビールとは?
道後ビールとは、愛媛県の酒造メーカー水口酒造が製造、販売するクラフトビールのこと。
日本で最も古い温泉郷「道後温泉」の道後から名づけられています。1996年には道後温泉郷の中にある、道後温泉本館の隣にブルワリー直営のビアレストラン道後麦酒館もオープンしました。道後温泉を訪れる人から長く愛されています。
道後ビールを製造する水口酒造
道後ビールの味・特徴
そんな道後ビールは、大きく分けて4種類あります。気になるお味は、ビール好きの間でも比較的ライトな口当たりで飲みやすいのです。「普段ビールはちょっぴり苦手」という方も、おいしく飲めますよ。
また、ボトルのサイズは小ぶりのため「お酒は苦手だけど、せっかく旅行に来たから飲みたいな」という方からも人気があります。「お酒はたしなむ程度に楽しみたい」という方には、うれしい特徴ですよね。
ちなみに公式通販では、1本330mlの562円(税込み)で発売されています。
道後ビールの種類
お酒好きからも、たしなむ程度に楽しみたい方からも人気の道後ビールは「ケルシュタイプ」「アントタイプ」「スタウト」「ヴァイツェン」の全4種類。どれも全く違う特徴があるので、好みは人によって分かれるでしょう。お店でも通販でも飲み比べセットというのが販売されているので、全部試したうえで、あなたのお気に入りを見つけてみるのもおすすめですよ。
さらに、この4種類それぞれ「坊ちゃんビール」「マドンナビール」「漱石ビール」「のぼさんビール」との別名を持っています。これは、すべて愛媛県誇る作家・夏目漱石にちなんだもの。漱石ファンにはたまらない一品でもあるのです。
さっそくそれぞれがどのような特徴のビールなのか見てみましょう。
ケルシュタイプ(坊ちゃんビール)
まずご紹介するのが、ケルシュタイプ。これは、道後ビールの中でも、いちばんスタンダードなものと言われています。
ビールの原料となる麦芽は、麦を発芽させたもの。種類は大きく分けて「淡色麦芽」「濃色麦芽」という2つがあります。80度前後で乾燥させた黄金色の麦芽が淡色麦芽。これは、全てのビールのベースにもなっている麦芽です。
ケルシュタイプは、この淡色麦芽を使用して作られたもの。キレの良さと、さっぱりとした味わいが特徴の味に仕上がっていますよ。
さて、そんなケルシュタイプのビールの別名は「坊ちゃんビール」。夏目漱石の作品の中でも、世代を超えて多くの人から愛された『坊ちゃん』。坊ちゃんの舞台は、一説によると、漱石が実際に働いていた松山市の中学校。そのため、愛媛県民からも長く愛されている作品なのです。
道後ビールの中でも一番スタンダードなケルシュタイプにその名がつけられているのは、『坊ちゃん』と同じく、「たくさんの人から愛されるビールになってほしい」との願いが込められているのかもしれませんね。
アルトタイプ(マドンナビール)
ケルシュタイプよりも、少し赤茶色のアルトタイプ。
こちらは、先ほどの淡色麦芽に対して、濃色麦芽で作られたもの。濃色麦芽とは、100度以上の高温で乾燥させて焦げ色を付けた麦芽のこと。その中には、きつね色くらいまで焦がしたカラメル麦芽や、かなり濃い色まで焦がしたチョコレート麦芽などがあります。
アルトタイプの道後ビールは、濃色麦芽の中でもカラメル麦芽を使用した一品。コクの深さもありながら、味と香りがほんのり甘い仕上がりとなっています。
また、こちらのアルトタイプの別名は「マドンナビール」。マドンナは、夏目漱石の作品『坊ちゃん』の中に出てきたヒロインのことです。赤茶色の見た目、そしてほんのりと感じるカラメル風味。まさにマドンナを連想させるアルトタイプにぴったりなネーミングですよね。
スタウト(漱石ビール)
スタウトビールは、ローストした深い香ばしい香りと苦みが特徴の濃色麦芽によるもの。
深い色合いのスタウトビールは、いわゆる黒ビールといわれる一品で、濃色麦芽の中でもチョコレート麦芽と呼ばれる麦芽で作られています。「ビールの中でも濃く深いビールが好き」な人にはたまらない深さと苦みを楽しめます。
そんなスタウトビールの別名は「漱石ビール」。作品ではなく、漱石そのものの名前がついているのです。漱石の肖像画と言えば、スーツを着て髪とヒゲをビシッと整えて、ひじをついたものを想像する方も多いでしょう。スタウトビールは、そんな漱石の深みのある大人の姿と、スタウトビールそのものの深みや苦みから付けられたのかもしれませんね。
ヴァイツェン(のぼさんビール)
最後にご紹介するのは、ヴァイツェン。
今まで紹介したビールは、すべて大麦麦芽から作られたものです。その一方、ヴァイツェンとは、小麦麦芽を50%以上使用したドイツの伝統的なビールのひとつ。別名、「ヴァイスビア」または「白ビール」とも呼ばれるものです。ヴァイツェンの特徴は、何といっても苦みが少ないこと。口当たりの良さとフルーティーなバナナの香りが特徴です。だから「ビールは苦手だけど、道後ビールを飲んでみたい」という方には、こちらがおすすめですよ。
そんなヴァイツェンの別名は「のぼさんビール」。のぼさんとは、夏目漱石が師匠として仰ぐ正岡子規の本名から取られた愛称です。松山の地で、「のぼさん」と親しみ込めて呼ばれながら育った正岡子規。ヴァイツェンの柔らかさと、物腰柔らかく愛されるのぼさん、確かに共通点を感じますよね。
道後ビールはどこで買えるの?
さて、ここまで読んで「道後ビールを飲んでみたい」と思った方も多いのではないでしょうか。
「でも、愛媛に旅行に行く予定は当分ないな…」と、そんな方も心配無用!販売元の水口酒造さんのホームページによると、道後ビールを楽しめるのは、道後地区を始めとする愛媛県内だけではないのですよ。
道後ビールが飲めるお店
「どうせなら、愛媛県で道後ビールを飲みたい」、そんな皆さんは、道後温泉近辺に向かうのがおすすめ。道後地区のホテル・旅館・飲食店の中には、道後ビールを楽しめる温泉が50件以上もあるのです!
そのほか、松山市内のホテルや飲食店の中にも道後ビールを楽しめるお店はたくさん!ぜひ旅行に行く前にチェックしてみてくださいね。
また首都圏や関西地方、名古屋地方で飲める飲食店もいくつかありますよ。まずは自分の家の周りで取扱店はないか、調べてみても良いかもしれませんね。
道後ビールが買えるお店
道後ビールは、道後地区を中心とした愛媛県全域で気軽に買えます。特にお土産屋さんに行かずとも、町のスーパーや全国展開しているコンビニエンスストアなどでも買えるのです。
さらに同じ四国地方や、近隣の中国地方の一部のスーパーマーケット、首都圏の一部店舗でも取り扱われていますよ。ぜひ公式ホームページの「道後ビールが買える店(酒販店含む)」をチェックしてみてくださいね。
通販でも買える
「愛媛に行く予定もなければ、首都圏に住んでいるわけでもないから」と諦める必要はありません。
実はこの道後ビール、販売元の水口酒造のオンラインショップ(http://www.dogobeer.com/)から購入できるのです。初めて道後ビールをお試しする方におすすめなのが、道後ビール・道後ビールカレーセット。お値段3,542円(税込み)のこちらは、4種の道後ビールと厳選した素材を煮込んだ「道後ビールカレー」がセットになったもの。4種を呑み比べながら、大人のためのカレーを食べられるなんて充実のセット内容です。
このほかにも、愛媛県の城川自然牧場の手作りウィンナー・ベーコンとセットになったお値段4,644円(税込み)のセットも。ぜひあなたのお気に入りを探してみてくださいね。
道後ビールを飲んでみよう!
飲みやすいと定評のある道後ビール。気になった方は、現地に行くもよし、通販で買うもよし!ぜひご自身に合った方法で飲んでみてくださいね。