うどん(讃岐)職人の仕事を紹介|気になる年収や必要な資格は?

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うどんは全国各地にさまざまな種類があります。北は秋田県の稲庭うどん、南は長崎県の五島うどんなど、とにかくたくさんのうどんの種類が全国に点在しています。

今回は、その中でも特に人気の高い、香川県の讃岐うどんの職人に仕事やうどん職人になるにはどうしたらいいのかご紹介します。

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うどん職人の仕事内容

讃岐うどんの職人は、小麦粉に塩や水を加えてこねるところから始めて手打ちのうどんを作ります。小麦粉と水、塩だけの単純な材料ですが、非常に天候に左右されます。

天候によって水と塩の量のさじ加減が変わってくるので、どのような日でも気温や湿度に左右されることなく同じように麺を打たなければなりません。

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また、趣味で麺を作るのと違って職人ともなると一日25~30kgの粉をこねて麺を打たねばなりません。人気店だと一日700玉~1000玉のうどんを作ります。

讃岐うどんの麺づくりは非常に難しいため、熟練の職人でないと上手に麺を作れません。そのため職人がいない店ではうどんを機械で作ったり、既製品を買ったりしています。

しかし、それでは普通の調理人であってうどん職人とはいえません。

うどん職人の給料、月収

給料は店によっても異なりますが、20代で12~14万円、30代で19~24万円、40代で30~40万円くらいです。

お店によっては、キッチンスタッフと並行してうどん職人の見習いを募集しており、時給1100円~ 賄い有、制服貸与、従業員割引制度有、社保有、交通費全支給、社員登用有という見習い期間では高いと思われる内容も時にはあります。

讃岐うどん職人の一日の流れ・仕事内容

讃岐うどんは、うどんを作るのに約5時間かかります。そのためつゆや天ぷらなどサイドメニューの仕込みの時間も考えて逆算すると早朝4時半には仕事に取りかからねばなりません。

小麦粉に塩と水を入れて生地を作ったら、朝6時くらいには寝かせて熟成させ、生地を踏む「足踏み」という作業を始めます。この寝かせて足踏みをする作業を数回繰り返すとコシの強い麺ができるのです。

人気のある店の場合、開店前から店の前には長蛇の列。次はできた生地を5mmの等間隔に切って麺にする作業に入ります。この等間隔に切るというのが至難の業。太いところと細いところができてしまいますし、客を待たせることなく注文に応じてスピーディーに仕上げなければなりません。

昼時の喧騒も一段落した午後2時頃。ほっと一息入れたいところですが、そういうわけにもいかないのです。次は釜揚げといううどんのゆで方と盛り付けの仕方の練習に入ります。

この釜揚げは修行のなかでも最終段階の作業で、これができるようになったら一人前だと言われます。

讃岐うどん職人になるには

うどん職人になる方法

香川県にはひとつだけ讃岐うどんの職人を養成する学校がありますが、一般的に多いのは、うどん店に弟子入りして修行を積む方法です。表立って募集をしていなくても、あちらこちら食べ歩いて、「これだ」と思った店に弟子入りを申し込むのです。

必要なのは熱意だけ。飲食店での勤務経験や調理師免許が役に立つこともありますが、やり抜く気力がないと厳しい修行に耐えられないのです。

修行の期間はどれくらい?

讃岐うどん職人の修行期間は、最低でも3~5年はかかります。修行が終わったら、開業して自身の店を持つのが一般的です。なかには、店舗を持たず、お客様の自宅などでライブでうどんを打って、楽しませる職人さんもいるそうです。

資格は必要?

讃岐うどん職人になるのに特に必要な資格はありません。

うどん屋を開業するには

必要な資格

職人になるだけなら資格がなくても大丈夫なのですが、開業するとなると保健所から「食品営業許可」をもらわねばなりません。また、「食品衛生責任者」の資格が必要で、店舗や建物の収容人数が30名を超える場合「防火管理者選任届」の提出も義務付けられています。

また、湧き水など水道水以外の自然の水を利用する場合、水質検査を受け、「水質検査成績書」を保健所に提出します。

手打ちうどん(自家製麺)にするメリットとデメリット

うどん職人である以上、自家製の手打ちうどんでお客様に喜んでもらいたいですね。自分の店だったら、麺のコシや太さなどすべて自分で差配して決められます。

ただ、自家製麺は仕入れる麺に比べてコストがかさみ、時間と手間も取られます。ただ、「この店でしか食べられない」とお客様に思ってもらえるほどの麺が打てる職人であれば、そのプレミア感でお客様は満足してくれるでしょう。

つゆにもこだわりたい

うどん職人というと、麺を打つのが仕事というイメージがあるかもしれません。確かにそれも大切なことです。しかし、うどん店の場合、店を成功に導くのは「つゆ」の良し悪しだとも言われているのです。

なぜならつゆにこだわるお客様が多いからです。ここでも自分でだしを取って作るのか、仕入れるのか、他社と共同開発するのか選択しなければなりません。

うどんの麺の打ち方、切り方、ゆで方、そして盛り付け。どの工程も難しいので、長年修行して経験を積み、勘を磨かなければなりません。

そして、讃岐うどんの店は香川県で800以上もあります。その中で光る、お客様に愛されるうどんを作るのは並大抵のことではありません。

しかし、どうしてもうどん職人になりたい、そう思われる方はうどん職人に弟子入りを志願してみましょう。

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