伝統工芸士の仕事を紹介|国家資格・伝統工芸士のなり方、給料、資格

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伝統工芸士とは

 日本の伝統工芸品は世界での評価も高く、世界に誇れるものの1つです。そうした伝統工芸品を手掛ける職業に「伝統工芸士」というものがあるのはご存知でしょうか。

「伝統工芸士」は、伝統工芸に従事している者の通称、というわけではありません。あまり知られていませんが、「伝統工芸士」は国家資格となっています。

この「伝統工芸士」は、担い手不足によって後継者問題を抱えている伝統的工芸品産業の需要拡大を見越して1974年から国家資格となりました。

「伝統工芸士」には、産地それぞれの伝統工芸の保存はもちろんのこと技術や技法の研さん尽力しつつ、その技を後世に伝える役割と責任を定められています。 2011年時点での認定登録伝統工芸士数は4,441名でその内女性が569名となっています。 

伝統工芸士になるメリット


出典:写真AC

伝統工芸士になると、どんなメリットが見込めるのでしょうか。 伝統工芸士にはその技術を後世に伝える役割があるため伝統工芸を指導することを社会的に認められています。そのため、伝統工芸士の責務である活動を続けるために補助金を受給することができます。

一方で、伝統工芸士の世界は職人の世界そのものです。腕さえ良ければ経験や学歴などはあまり関係が無くなるため、実力で勝負できる世界だと言えます。

また、伝統工芸士としての技能を体得していれば、例えばサラリーマンのように定年退職などはありませんので、自分自身が可能な限り働き続けられるというメリットもあります。

さらに、職場によっては資格手当のような特別給与が支給される場合もあり、収入面でもメリットがあるかもしれません。

伝統工芸士になるには


出典:写真AC

伝統工芸士になるには伝統的工芸品産業振興協会が行っている認定試験を受験し、その試験に合格する必要があります。試験の合格率は受験者の6割ほどとなっているようです。

伝統工芸士の受験をするためには条件があります。それは、経済産業大臣が指定している伝統的工芸品の製造実務経験が12年以上あり、なおかつ産地内に居住していることとなっています。ただし実務経験の年数が20年以上が必要など、それぞれの産地における組合において独自内部規定が設けられている場合もあります。

試験内容は、知識試験と実技試験それに面接試験の3段階で行われています。知識試験では伝統的工芸品産業振興協会の規定に基づき、伝統工芸士の専門的知識や資質などについての出題がされます

実技試験はその伝統工芸における専門的な技術を、面接試験においても対象となる伝統工芸品の専門的な技術や資質が求めらます。そのため、知識試験以外の実技および面接試験においては、より高い専門的な知識などが必要なことから、伝統的工芸品産業振興協会ではなく、産地組合に委任されています。

試験は9月頃に行われることが多く、合否判定の比重は知識試験より、実技試験や面接試験などの結果が重視されるため、対象の伝統工芸にすり寄った採点方法となっています。大体12月ぐらいには合否の結果が通知されます。

試験の結果、見事国家試験を通過した場合は、それぞれの産地委員会を通して伝統工芸士の登録申請を行い、年が明けた2月下旬には伝統工芸士として登録されるというわけです。

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