芸妓の仕事を紹介|気になる年収や求められるホスピタリティは?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

夜の宴席を華やかに彩る芸妓は、芸子、芸者と、土地によって呼ばれ方は違いますが、京都では芸妓と呼ばれて親しまれています。

歌や踊り、様々な芸で客をもてなす、芸事と接客のプロフェッショナルです。舞妓が20歳となり、芸妓に独り立ちするわけなので、訓練に訓練を重ねた、洗練された接客を独立して行うのが芸妓の女性たちなのです。

芸妓の仕事


photo by Japanexperterna.se

芸妓は、フリーランスの仕事なので、お座敷や宴席に呼ばれるために、芸の勉強だけでなく、営業活動も行わなければなりません。自由ではありますが、自分の実力が試される厳しい世界といえるでしょう。たくさんの仕事が舞い込む人気芸妓は、宴席の盛り上げ上手です。

接待の場としてもセッティングされることのあるお座敷で、客同士のコミュニケーションをうまくとるように動く(時には動かない)のも、芸妓の大切な仕事といえます。自分が目立つのでなく、客が満足して宴席を終えられるように心をつくすのが、芸妓最大の仕事なのです。

芸妓の年収/勤務体系/福利厚生

舞妓から芸妓になる場合は、中学卒業から20歳までの間に、置屋と呼ばれる共同生活の場に所属することが必要です。そこで、置屋を切り盛りする「おかあさん」と呼ばれる主人や、ねえさんとよばれる先輩達に、芸やマナーのいろはを叩き込まれます。実際に宴席に出て、客をもてなし、勉強と訓練を重ねます。

そして舞妓が20歳となれば、そのまま芸事の道に進むかどうかを選ぶこととなります。芸の道を極める選択をしたら、芸妓として、フリーの働き方を選択することとなるのです。のちに置屋を卒業し、自分で仕事を受注し、お座敷代が収入源となります。一般的にフリーになった芸妓の時給は5~6千円で、一晩数万ほどです。

それに、いわゆるチップや餞別などがつくこともありますが、仕事をたくさん受注し、また客を満足させないと充分な収入が得られないかもしれません。

そのため芸を磨くことは重要になるのです。最近は、舞妓経験を経ず、最初は置屋で訓練をつみながら芸妓デビューする女性も多くなっています。

芸妓のメリット・デメリット


photo by Elsie Lin

芸の訓練鍛錬を続けながら、仕事を受注する芸妓生活は、決して甘い気持ちでできるものではありません。料理屋、茶屋とのコミュニケーションに心配りをし、挨拶回りを忘れず、お礼も手配し、客へのもてなしや関係構築にも心を配る必要があります。

あらゆる気配りを続けるのは大変なことで、疲労で体を壊すなどのリスクがあるのは、芸妓のデメリットといえるます。しかし、それでこそ、自立し、あでやかな芸で食べていく芸妓は、舞妓をはじめ、人々の憧れであり続けるのです。自己鍛錬の賜物として憧れられ、自分も成長し続けることができます。それは芸妓として働くメリットとして、誇れるところです。

芸妓に向いている人、向いてない人

芸妓は女の世界でもあります。人を出し抜いて仕事を受注しようというのがあからさまだと、最初はたくさんの仕事を得るかもしれませんが、長続きできるとはいえませんので、そんな人は向いているとは言えません。

向いているのは、女の恨みを買わないよう、上手に立ち回れるしたたかさ、もしくは遠慮深さが持つ人が、長く成功するといえます。そして、気配りが何よりも重要な仕事です。自分が楽しく目立つのではなく、客を楽しめられる人。そんなホスピタリティのある女性なら、芸妓として活躍できます。

芸妓の将来性

一時は、宴席が減ったことにより、舞妓や芸妓が減少しました。しかし、日本文化の見直しやクールジャパンの流行、そして、日本のオリンピック開催の決定によって、改めて古くからの芸事の文化に、いま注目が高まっています。

外国人旅行客の増加や、日本国内での日本文化の再認識によって、芸妓が会得した巧みの芸を披露する場が、より増えていくでしょう。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連するキーワードから探す