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勤務先や事務所によって異なりますが、介護福祉士の給料は平均的に23万円前後と考えると良いでしょう。年収にすると、250万~400万円です。決して高い給料とは言えませんが、介護経験を積めば昇給も見込めます。
また、介護福祉士の資格を持っていれば給与面の優遇や就職活動で優位に働くことがあります。しかし、介護福祉士のハードな仕事内容に対して給料が見合ってないと離職率が高まっているのが現状です。
そこで、政府は介護離職ゼロに向けた人材確保のために2019年10月より勤続10年以上の介護福祉士の給料を8万円引き上げる政策を掲げました。
そして、気になる介護福祉士の福利厚生ですが、夜勤や休日出勤があり変則的な勤務体系となるおそれがあります。もちろん、夜勤手当や休日手当は付くので安い基本給でも高い所得になるメリットもあります。
施設によっては、育児休暇を手厚く保障していたり、妊娠・出産しても職場復帰しやすい場所もあります。
介護福祉士になるには
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介護福祉士になるには、国家試験に合格して資格を取得し申請しなければなりません。
国家資格を取得するには主に3つの方法があります。
実務経験を積んで取得
これは、介護業務の実務経験がある方に適応されます。経験を積んだうえで国家試験を受験し、資格取得を目指します。受験資格には「対象となる施設(事業)及び職種での従業期間3年(1,095日)以上、かつ従事日時540日以上」と「介護職員実務者研修」の受講が必要ですのでご注意ください。
福祉系高校を卒業して取得
福祉系高校を卒業して国家試験を受験し、資格取得を目指します。ただし、卒業年度によって受験資格が異なるのでご注意ください。
平成21年以降に入学していれば卒業後に筆記試験のみの合格で取得できますが、平成20年以前に入学された方は筆記試験に加えて実技試験に合格しなければ取得することができません。
福祉養成施設を卒業して取得
福祉養成施設、つまり専門学校や大学を卒業して国家試験を受験し、資格取得を目指します。2017年1月実施試験までは、筆記試験なしで卒業すると同時に資格取得が認められましたが、法改正があり2018年1月実施試験から資格取得には筆記試験の合格も必要となりました。
介護福祉士のメリット・デメリット
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メリット
介護福祉士という仕事はマイナスなイメージを持たれやすい職業ですが、実際に仕事をしなければわからない”やりがい”が多くあります。
介護福祉士は一番身近に利用者の方と接する機会が多い仕事です。そのため、やりがいを間近で感じられるのです。例えば、利用者の方やご家族の方に「ありがとう」「助かるよ」などと声をかけてもらうときに介護福祉士になって良かったと実感できるはずでしょう。
また、利用者の方の最期を看取る機会も少なくありません。その時にご家族の方に「お世話になりました」と言われ社会の役に立っていると実感できた、という声もあります。
他にも、少子高齢化のため常に人材確保が求められるのでリストラや解雇の心配がなく安定して働くことができる点もメリットといえるでしょう。
デメリット
一方で、介護福祉士の苦労や辛いこともあります。介護福祉士は、体力仕事のため腰痛や肩こりに悩むおそれがあります。そして、ハードな仕事内容に合わない所得も多くの介護福祉士の方が抱えている悩みでしょう。
介護福祉士に向いている人
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介護福祉士に向いている人として挙げられる特徴としては、「何事も前向きに考える人・打たれ強い人・観察力に優れている人・体力に自信のある人」です。これらのいずれかに当てはまっている人は介護福祉士が適職かもしれません。
介護福祉士は苦労とやりがいに溢れる仕事です。時には利用者の方に不満を言われても、落ち込まずに次に繋げられるような人が向いています。
また、利用者の方の動きや体調などをきちんと把握しすぐに対処できる能力が重要になってきます。そこで、観察力に優れている人は介護福祉士に向いているといえるでしょう。
介護福祉士の現状と将来性
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現状、日本は介護福祉士の人員不足に悩まされています。介護福祉士の国家試験受験者数は15万人から9万人に下回り、離職率も増えています。
少子高齢化は進み、以前より確実に介護職の人材確保が重要視される日本でいかに介護福祉士のマイナスイメージを払拭できるかが今後の課題となっていくでしょう。
そして、2019年10月に施行される賃金引上げの施策のようにこれから国や地方自治体が人材確保に向けて様々な取り組みを行うことも予想されます。
日本を支える介護福祉士
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いかがでしたでしょうか?介護福祉士について詳しく見てきました。介護福祉士の仕事は苦労もおおいですが、その分大きなやりがいを実感できる職業です。
会社によっては、妊娠・出産しても生涯働けるところやリストラのリスクが低い点などメリットも多くある介護福祉士です。
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