こんぺいとうの角の秘密
出典:写真AC
こんぺいとうの特徴と言えばカラフルでゴツゴツの外見をイメージする方が少なくないのではないでしょうか?多くの角が生えたこんぺいとうのルックスは一度目にすると忘れられない強烈なインパクトがあると言えるでしょう。
こんぺいとうがこんぺいとうたる所以といっても過言でないこんぺいとうの角はこんぺいとうの製造過程で発生します。
こんぺいとうは完成までに2週間もの時間をかけながらジックリと作られます。その製造工程の中でこんぺいとう作りのキモとなるのが回転する傾斜した大きな加熱釜での工程です。
こんぺいとうは傾斜した回転釜のなかで転がりながら作られます。釜に接した面が過熱し投入される砂糖を吸着することで少しずつ大きくなり形を整えるのですが、転がることで熱を持った部分が変化し変則的に砂糖を吸着します。最初に変則的に大きくなった部分のみ新たに砂糖を吸着することができこんぺいとうの独特の形となっていきます。
こんぺいとうの作り方
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南蛮渡来の砂糖菓子であるこんぺいとうはグラニュー糖を原料として作られます。原料のグラニュー糖を大型の鍋に入れ水に溶かし糖蜜と呼ばれる砂糖水を造ります。
グラニュー糖が鍋底に焦げ付かないようにしっかりとかき混ぜながら作るのがポイントです。 次にドラと呼ばれる傾斜した回転釜にこんぺいとうの核となるものを投入します。こんぺいとうの核にはザラメや蒸したもち米を粉砕したイラ粉と呼ばれるものを用います。
核を投入したドラをゆっくりと回転させ加熱しながら糖蜜を投入します。ドラの中で回転するこんぺいとうは傾斜の頂点に達するとドラの中を転げ落ちながら糖蜜を吸着していきます。
こんぺいとう作りは気温や湿度の影響を大きく受けるため、ドラの加熱や回転速度、投入する糖蜜の量をコントロールする必要があります。
ドラの中で転げ落ちるこんぺいとうの様子を見守りながらの微調整は熟練した職人のみが行うことができる匠の技だと言えるでしょう。匠の技を注ぎ込みながら作業を繰り返し約2週間でこんぺいとうが完成します。