鉄道マニアでなくても、煙を吐き出しながら力強く駆動する蒸気機関車の漆黒の躯体には目を奪われるものです。時代と共に姿を消してしまったSL(蒸気機関車)ですが、復活を熱望するファンの声に応え臨時快速列車として蘇ったのが「SLばんえつ物語」です。 ばんえつ物語は1999年4月29日に復活し4月~11月の土曜、日曜、祝祭日を中心に1日1往復のスケジュールで運航しています。ばんえつ物語の名前どおり新潟県新潟市に位置する磐越西線新津(にいつ)駅と福島県会津若松市の会津若松駅間の111キロを約3時間半で結び多くの鉄道ファンや子供たちを楽しませています。 年代を超えた多くのファンをもつSL(蒸気機関車)は、観光列車として各地で限定復活することは珍しくありませんでした。臨時便として運航されるばんえつ物語は運航本数こそ少ないものの、毎週末と祝祭日には運航されることで注目を集めています。 SLばんえつ物語の車両の特徴 出典:写真AC ばんえつ物語を牽引するのはC57という蒸気機関車です。大きく力強い動輪を持ちながらも、ボイラー部分が細く優雅な姿から貴婦人の愛称で親しまれました。新潟県の新津で保存されていた1946年製造の180号機が驚くほど保存状態が良かったことから、ばんえつ物語を牽引する蒸気機関車として採用されました。 客車には木目調の内装やレトロな配色が施され、大正ロマンを彷彿させる雰囲気を漂わす仕上がりになっています。車両編成は全席指定の客車4両、グリーン車1両、展望車2両の計7両をC57が牽引します。C57には「SLばんえつ物語」のヘッドマークが掲げられます。 展望車の1両はキッズスペースの「オコジョルーム」を併設した「オコジョ展望室」として2014年に改造されましたので、小さな子供連れでも安心してばんえつ物語の旅を楽しむことができます。もう1両の展望車には乗車金スタンプやレトロな郵便ポストが設置されたイベントスペースがあります。 乗車記念日の消印が押された手紙を旅の思い出代わりに発送するのも素敵ですね。車内では乗務員とのじゃんけん大会などのイベントが催さればんえつ物語の旅に華を添えています。 グリーン車には専用展望スペースが設置されています。会津若松駅発の復路にはこの展望室にC57が連結されるため、躍動感溢れる蒸気機関車の魅力を堪能することができます。蒸気機関車好きの方はばんえつ物語の復路に乗車するのをおすすめします。 SLばんえつ物語の乗車券情報 出典:写真AC 復活から19年を迎える2018年4月28日現在、ばんえつ物語は10:05(磐越西線新津駅発)~13:35(磐越西線会津若松駅着)と15:25(磐越西線会津若松駅発)~18:40(磐越西線新津駅着)のスケジュールで1日1往復運航しています。 全席指定の臨時快速列車として復活したばんえつ物語への乗車には、乗車券のほか指定席券が必要となります。 指定席券はまたグリーン車も設定してあるのでゆっくりと、ばんえつ物語での旅を楽しみたい方にはおすすめです。こちらもみどりの窓口、指定席券売機、びゅうプラザ、主な旅行会社やえきねっとでの購入が可能です。 2018年4月28日現在、新潟県の新津駅から福島県の会津若松駅間の乗車券料金は1,940円、指定席券が520円となっています。ばんえつ物語での旅を楽しむためには2,460円の費用が必要となります。グリーン車利用の場合は乗車券料金の1,940円にグリーン車乗車券の1,670円が必要となり3,610円のコストが発生します。 多くのサイトでは乗車券料金が2,270円と表記されていますが、えきねっと内では1,940円で販売されているのでえきねっと経由で乗車券手配を行うのがお得だと言えるでしょう。 SLばんえつ物語の写真スポット① 被写体として人気が高い蒸気機関車は走行速度が低いため、比較的撮影しやすい列車だと言えます。走行速度が低いほどシャッターチャンスが長くなり、多くの写真を撮影することができる走行速度が下がる場所は、人気の撮影ポイントになります。 ホームの短い無人駅で、ばんえつ物語は通過してしまう鹿瀬(かのせ)駅近くの鹿瀬橋は、ばんえつ物語のおすすめの撮影ポイントの1つだと言えます。モクモクと力強く煙を吐きながら、ばんえつ物語を牽引して鉄橋を通過するC57-180の姿を撮影することができます。 また、この区間は他の区間よりも速度が規制されるため、ばんえつ物語は時速30キロで走行することもあり撮影チャンスが多いと言えるでしょう。 鹿瀬橋 住所:新潟県東蒲原郡阿賀町向鹿瀬858 アクセス:磐越西線の普通列車、快速列車で鹿瀬駅下車・国道459号線近く SLばんえつ物語の写真スポット② 出典:写真AC 蒸気機関車の魅力を写真に取り込む方法のひとつに、モクモクと煙を立てて走る姿を撮影するという方法があります。蒸気機関車が煙を立てるのは、大きな力が必要で釜に燃料をたくさん投入したタイミングです。 しかし風向きで煙突から噴出す煙が意図しない方向に流れてしまったり、思った構図で撮影できないこともあり、撮影者のチャレンジ精神を刺激してくれます。 では、大きな力が必要となる場所とはどのような場所かというと停車状態から走り始めの初動のタイミングや上り坂などが上げられます。 煙が期待できるポイントとして知られているのが徳沢駅~上野尻駅間のポイントです。群岡カーブに進入しているばんえつ物語の全景を撮影することができます。カーブは速度が下がりますので絶好の撮影ポイントではないでしょうか。 …
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双子だからまさに以心伝心だね。長年寄り添ってきた夫婦だからこそできる以心伝心の間柄だ。 このように以心伝心という言葉を使ったことはありますか? なんとなく聞いたことはあっても、詳しい意味やその由来などまでは知らないという方は多いのではないでしょうか。 今回は知っておきたい四字熟語である「以心伝心」について学んでいきましょう。以心伝心の意味や、その由来など意外と知られていない事柄をまとめました。 以心伝心の意味 出典:ぱくたそ まずは以心伝心の意味から見ていきます。 以心伝心とは、言葉を使わずに相手に意思を伝えられることを表します。そんな事ができるのかと思いますが、長年の友人や家族など常に一緒にいた人たちならば次に何をするのか、何をしたいのかわかるということがありますよね。 以心伝心の文字を見てみると、心を以てして心に伝えると読むことができます。心同士で通じ合えば文字や言葉は必要ないということです。 言葉を使わずとも、見ているだけで相手の考えや気持ちを汲み取ることができる、この様な状態を以心伝心と呼びます。日本人はこの様な行動が元来得意であったと言われています。言葉を使わずとも通じ合える間柄というのは素敵なものですね。 以心伝心の由来 以心伝心は禅の世界で使われていた言葉だと伝わっています。 釈迦の教えや信条を、言葉を使わずに弟子や次の代に伝えていくこの様な姿は、以心伝心だとして使われてきました。というのも元々禅の道である悟りなどは言葉では表しにくいものなのです。 口伝えではなく見て学ぶという姿が、以心伝心という言葉の元になっています。 そこから禅以外の場面でも以心伝心という言葉は使われるようになり、現代での使われ方に定着していきました。 以心伝心の例文 出典:ぱくたそ 以心伝心という言葉はどういった場面で使うのがいいのでしょうか。 例文とともに見ていきましょう。 「あの夫婦はいつ見ても以心伝心で羨ましい」 やはり使いやすいのは夫婦や家族の間柄を褒める場面ですね。お互いの気持ちを理解し合いわかり合っていることを伝える場面で使いたい言葉です。 「彼があのポジションに居ることは以心伝心でわかっていたので、すぐにパスを出すことができた」 このようにスポーツの場面でも使われることがあります。普段の練習の中からどう行動するかを感じ取り、言葉を使わずに行動に移しています。この様な使い方が多いですね。 伝えにくい事柄も以心伝心だという言葉で伝えやすくなるのではないでしょうか。 どの四字熟語にも、由来があります。 この記事が気に入ったら いいね!を押して最新情報を受け取ろう
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言葉の意味には歴史的な背景が含まれていたり、語源に深い意味があるということが多くあります。 『切羽詰まる』という言葉、普段何気なく使う方も多いのではないでしょうか?この言葉は中世の武家の世界で成立したといわれています。今回は、『切羽詰まる』の意味・由来から英語での表現まで紹介していきます。 【意味】 物事が差し迫ってどうしようもなくなること。 【由来・言葉の背景】 身を守るためにも刀を抜かなければならない場面で刀が抜けなくなってしまうことから。 【類語】 「張り詰める」「追い込まれる」「窮地に立たされる」「尻に火がつく」 【対義語】 「余裕がある」「ゆとりがある」 【英訳】 「at one’s wits’ end」「not knowing what to do」「stuck」 「切羽詰まる」の意味 出典:Pixabay 『切羽詰まる(せっぱつまる)』の意味は、「物事が差し迫ってどうしようもなくなる」ことです。 複数の物事が入ってきたり、時間に追われるなどでものすごく困ってしまう状況のことで、土壇場にも関わらず策がない状態のことを言います。 「切羽詰まる」の由来・言葉の背景 出典:ウィキペディア 「切羽詰まる」とは、元々「刀が抜けない」という状態を表す言葉でした。 「切羽(せっぱ)」というのは、刀のつばのところにある薄い金物で、刀をしまう「鞘(さや)」と手で刀を持つ部分の「柄(つか)」に接するように両面に添えたものです。つまり、切羽が詰まるというのは刀が抜けない事を指します。 中世の武士の世界では、人を切るのが当たり前の時代。身を守るためにも刀を抜かなければならない場面が多くあり、そのような状況で「切羽」が詰まるというのは、まさに生死をも分ける困難とも言えます。 ここから派生し、「物事が差し迫ってどうしようもなくなる」という意味の日本語『切羽詰まる』ができたのです。 「切羽詰まる」の語源である刀に触れる体験はこちら。 …
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皆さんは「大義名分」という言葉をよく耳にされたことがあると思います。次のようなフレーズで使われるのを聞いたことがないでしょうか? 「今度の選挙は首相にとって大義名分がない選挙になっていますね。」テレビの番組でコメンテーターの方や解説者の方が、政治の話になるとよく使うあの言葉です。 コメンテーターやニュースの解説者だけではなく、政治家もよく使っているのを耳にしたりしますよね。 ではこの大義名分という言葉は本来どのような意味をもっているのでしょうか? 大義名分の意味 出典:ぱくたそ 大義名分という言葉は、「その行動を起こすために正当な根拠や理由」を指します。 大義名分の由来 さてこの大義名分という言葉が一体どこから生まれた言葉なのでしょうか、紹介していきます。 古代中国に春秋という年代記があり、五経の一つとされている史書があります。 この春秋という歴史書はその時代に起こった事象や政治などの記載がされていました。 その春秋に儒教思想家であった孔子が、解説や批判などを書き加えて完成したのが「春秋の筆法」と言われています。 この春秋の筆法は歴史の厳しい批判書ともされており、その中でも「大義名分の書」というものが書かれています。大義名分という言葉は、その書から由来をしているのですが、その書の中でこんな言葉が書かれています。 出典:ぱくたそ 「非理法権天」という言葉です。この言葉は次の様な内容を指しているとされています。「非は理に勝たず、理は法に勝たず、法は時の権力に勝たず、時の権力も天には勝てない」。この一文の中の「天」という文字が「大義名分」を指します。 孔子による厳しい歴史批判にも耐える「道理」という意味で、大義名分という言葉は生まれました。 時代が遡り、その後日本にも儒教思想が入ってきます。戦国の反乱の世から安定した江戸幕府による統治がなされた江戸時代では、戦が必要ではなくなったことから統治機構を文治政治へと切り替えていきます。 その文治政治の中では、儒教をベースにし、統制を取るために上下の秩序などを謳った思想が大義名分論と使われています。 その後時代を経て、江戸末期になり大義名分論は尊王論へと変化をしていきます。この思想が明治維新の起爆剤となり「江戸幕府を倒す為の大義名分」と変化し、この言葉は後世に残っていくことになります。 政治家がよくこの言葉を好んで使うのは、こんな歴史的背景もあるのでしょうね。 大義名分の例文 さてこの大義名分はどのようなシチュエーションで使われるのでしょうか。よく耳にするフレーズなので知っている方も多いかもしれません。 今や政治の世界だけでなく、サラリーマンの間でも普通に使われていますね。 例えば、「今回の法案を何としても通すためには、それなりの大義名分が必要だ」と言ったフレーズや、「会社の大胆な経営改革を推進していくには、肝心な大義名分がいる」と言ったように、とても重要な場面で使われているのが一般的です。 大義名分の類義語・対義語 では大義名分という言葉と同じような意味を持つ言葉はどんな言葉なのでしょうか。 「大義滅親」という言葉は「大義名分」と似たような意味合いで時々使われます。また反対を意味する言葉としては「大義名分がない」や、「正当性がない」と言った表現が一般的にはよく使われます。 どの四字熟語にも、由来があります。 この記事が気に入ったら いいね!を押して最新情報を受け取ろう
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道の駅なかとさは高知県中土佐町に2017年7月に開駅された道の駅です。中土佐町は、土佐湾に面し大小権現山をはじめとする山々に囲まれ、清流四万十川が流れる自然豊かな街です。自然の魅力が詰まった道の駅なかとさをご紹介します。 【営業時間】 ・マルシェなかとさ:9:00~18:00(※冬季11月~3月 9:00~17:00) ・黒潮亭 いか船頭:9:00~18:00(※冬季11月~3月 9:00~17:00) ・浜焼き海王:10:00~16:00(ラストオーダー 15:00)(※季節により営業時間の変動アリ) ・岩本こむぎ店:10:00~(※売り切れ次第終了) ・風工房:10:00~17:00(ラストオーダー16:00)(※ランチ・カフェの営業は11:00~16:30)
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子供のころ遊びに行ったおばあちゃんの家にあった、熱い縁側の日差しを防いでくれる簾(すだれ)の涼。 ガレージにかかる葦簀(よしず)の落とす夏の影。 どちらも機能性抜群なのに、どこか懐かしい雰囲気を感じさせます。風情があり、夏を快適に過ごすための便利アイテムでもある簾と葦簀。この記事では、簾と葦簀の違いやそれぞれの使い方を解説します。 簾と葦簀の違いとは 出典:写真AC 簾(すだれ)と葦簀(よしず)の違いは、素材とサイズ、そして使い方です。 簾(すだれ)は、細い竹を編みこんで作られています。サイズは大小色々ですが、窓を1~2枚覆うのが目的になっています。 平安時代の貴族の屋敷では、室内の目隠しに簾を装飾した「御簾(みす)」を使っていました。現代でも日よけや虫よけの他に、和テイストの装飾品として活用されています。 出典:写真AC 葦簀(よしず)は、植物の葦(あし)で作られています。葦という言葉の響きは、「悪し(あし)」と同じで、縁起が良くありません。そこから「良し(よし)」に通じる「よしず」という名称が作られました。 葦簀は玄関先など広い場所に使う大型サイズで、ベランダ全体を覆うこともできます。サイズは全てが180cm幅で、高さだけが違います。高さは30cm単位で、180cm、270cmなど、細かく区分されています。 また、簾が軒などに吊るして使うのに対して、葦簀は立てかけて使用します。簾が綿の糸などで編まれているのに対し、葦簀は棕櫚(しゅろ)の糸で編まれているというのも細かな相違点の一つですね。 高級品の簾、「御簾」とは? 出典:写真AC さて上の項目で少しだけ紹介した御簾(みす)ですが、実は現代でも神社などで使われているんです。御簾という名前の他にも、「玉すだれ」、「茅(かや)簾」、「菰(こも)簾」、「葦簾」など材料によっていろいろな呼び名があります。 通常、簾にはフチがついていません。それに対して、御簾は綾(あや)や緞子(どんす)などによるフチがついており、ふつう緑か萌黄地に黒く木瓜(もっこう)の紋を染め付けています。これに簾部分を巻き上げるための鉤(く)という金具と、鉤丸(こまる)という房を下げます。房の色は赤や黒、黄の場合が多いそうです。また、御簾の上には帽額という覆いをかけます。 古代日本においては、寝室のひさしの内側に掛け、日よけというよりも境界(壁)として使っていました。また、風などを遮り、外から見られるためにも用いられていました。 簾の使い方を解説 Fumikaさん(@kiritori_sen)がシェアした投稿 – 3月 17, 2018 at 8:40午後 PDT 簾は日よけ・虫よけ・目隠しを目的に、軒先や窓枠など、室内外のどこかに吊るして使います。万葉集にも見られるほど、歴史の長い生活用品です。清少納言の「香炉峰(こうろほう)の雪は簾をかかげて見る」は、御簾をかかげて庭の雪を眺める風情を表現しています。 簾を家で使いたい場合は、カーテンレールに吊るすのがもっとも簡単です。レールからカーテンを全て取り外し、そこに簾を吊るします。夏が過ぎたら簾をカーテンに変えればいいだけなので、特に手間もかからないのがいいところですね。 簾を吊るしたい場所にレールなどがない場合は、粘着フックなど簡単な道具をつけるだけで設置できます。簾用の巻き上げ機をつけると、使っていない時に巻き上げ収納ができるため、さらに便利です。 簾を使うメリットは? …
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2分で読める記事です。日本の伝統文化であるおみくじ。初詣やお参りの際に引くおみくじの種類や確率について、詳しく解説していきます。おみくじの基本的な知識から、実際の運勢の出現確率まで、分かりやすく説明します。 おみくじの基本知識と歴史 おみくじは古来より日本人の生活に深く根付いてきた文化です。現代では様々な種類のおみくじが存在し、それぞれに異なる確率で運勢が設定されています。最も一般的なおみくじの種類は、筒から棒を引いて番号に対応した紙を受け取る形式です。 神社仏閣では、参拝者の数に応じて適切な確率になるようおみくじの種類と本数を調整しています。伝統的なおみくじの形式を守りながら、現代のニーズに合わせた新しい種類も登場しています。 おみくじの主な種類と特徴 神社仏閣で引けるおみくじの種類 一般的な神社仏閣では、以下のような種類のおみくじを用意しています。 通常おみくじ:最も一般的な種類で、総合運を占います。大吉から凶までの確率が設定されています。 方位みくじ:方角の吉凶を占う特殊な種類のおみくじです。旅行や引越しの際によく利用されます。 恋愛おみくじ:恋愛運に特化した種類で、若い参拝者に人気があります。良縁の確率や相性を占います。 おみくじの運勢と確率 基本的なおみくじの運勢別確率と意味 一般的なおみくじの運勢別出現確率と、その意味は以下のような分布になっています。 大吉(約10%の確率) 願い事が確実に叶うとされる最上位の運勢です。新しい挑戦や重要な決断にも、とても良い時期とされています。 吉(約30%の確率) 概ね良い結果が期待できる運勢です。努力が報われやすく、物事が順調に進むとされています。 中吉(約30%の確率) 普段通りの安定した運勢を示します。特別な良いことはありませんが、大きな困難もなく過ごせる状態です。 小吉(約20%の確率) やや控えめな吉です。慎重に行動すれば良い結果が得られるとされ、無理な挑戦は避けた方が良いとされています。 末吉(約8%の確率) 吉と凶の境界線にある運勢です。物事の結果は努力次第とされ、慎重な行動が求められます。 凶(約2%の確率) 最も注意が必要な運勢です。ただし、事前に警告を受けることで災いを避けられるというポジティブな解釈もされています。 これらの確率は神社によって若干異なりますが、参拝者が過度に落ち込まないよう、凶の確率は低めに設定されているのが特徴です。また、どの運勢でも、その日の行動や心がけ次第で結果は変化するとされています。 神社によるおみくじの確率の違い 有名神社では、独自のおみくじの種類と確率配分を採用していることがあります。例えば、伝統的な神社では凶の確率をより低く設定し、現代的な神社では中吉の確率を高めに設定する傾向があります。 おみくじの種類別の特徴と確率 通常のおみくじの種類 …
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がめ煮は、福岡県を中心とした九州北部を代表する郷土料理です。 お正月をはじめ、お祝いごとの席には必ずといってよいほど出される料理で、大切なお客さんをもてなす時にも欠かせません。 その影響から、福岡県では具材となるゴボウや鶏肉の消費量が、全国でトップクラスを占めるほどです。 その存在は全国各地にも広く知られ、農林水産省の主催する「農山漁村の郷土料理百選」にも選ばれています。 いわゆるごった煮の一種ですが、煮込む前に具材を炒めるのが料理の特徴です。その作り方から、「炒り鶏」と呼ばれることもあります。 がめ煮の名前の由来 出典:写真AC がめ煮という名前の由来には、いくつかの説があります。 最もよく知られているのは、博多弁の「がめくりこむ」が元となっているという説。これは「寄せ集める」という意味で、文字通り色々な野菜などの具材をごった煮にした料理を言い表しています。 一方、豊臣秀吉の朝鮮出兵をそのはじまりとする説もあります。文禄の役で戦った兵たちが、「どぶがめ」、いわゆるスッポンを具材にして、このようなごった煮を食べていたというのです。 つまり、がめ煮の「がめ」は「亀」を表しているわけです。 同じように亀を語源とする説に、博多湾に多くいる亀を食材にしていたから、という説もあります。 いずれにしても、はっきりとしたことは分かっていません。 がめ煮と筑前煮の違い 出典:写真AC がめ煮という名前は知らなくても、料理を一目見れば、食べたことがあるという人も多いと思います。 なぜなら、がめ煮というのは地元だけの呼び方で、それ以外の地域では「筑前煮」や「筑前炊き」という名前で広く知られているからです。 これは、がめ煮が作られていた福岡県の北部が、かつて筑前国と呼ばれていたことに由来しています。 郷土料理を広める一環として、かつてがめ煮は学校給食の献立に取り入れられました。それの経緯で全国へと広まり、次第に筑前煮という名前で親しまれていくようになったのです。 では、料理としてのがめ煮と筑前煮には違いがあるのでしょうか。 がめ煮はかつて、卵を埋めなくなった鶏をつぶす時に作られていた料理です。そのため、鶏の皮や脂、内蔵からとさかにいたるまで、その全てが用いられていました。 その名残から、がめ煮には骨付きの鶏肉を使用し、炒める際に油も引かないものだとされています。 しかし、調理法自体も変わってきていて、実質的に2つの料理はほとんど同じものだと考えてもよいでしょう。 岐阜の名物食材7選|岐阜でしか味わえない家庭の味から高級食材まで 柿の葉寿司は夏にピッタリ!柿の葉寿司の美味しい名店6選 【コクと深みが特徴の比内地鶏】秋田の特産「比内地鶏」の誕生秘話と美味しさの秘密 この記事が気に入ったら いいね!を押して最新情報を受け取ろう
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「もう何十年もの間、彼と私は刎頸の交わりを続けている」という時、この二人はどんな関係なのでしょうか? 劉備と諸葛孔明で有名な水魚の交わりのように、中国の故事に由来する言葉だと予想できますが、普段はあまり使わない慣用句です。 しかし、このような故事に因んだ慣用句は、ただ親しいとか仲が良いと言う言葉以上に、深く物事の様子を表すことができます。 刎頸の交わりの意味 出典:写真AC 刎頸の交わり(ふんけいのまじわり)とは、相手のためなら首を切られても良いほど信頼しあう深い仲という意味です。 刎頸というのは首をはねると言う意味です。 刎頸の交わりの由来/言葉の背景/語源 刎頸の交わりは、紀元前100年前後の中国、前漢の時代の歴史家、司馬遷によって書かれた史記の中にある故事に由来します。 紀元前400年から200年ほど前、中国の戦国時代に趙という国がありました。 趙が持っていた名宝を、秦の国王と渡り合い命がけで守り、趙の体面を保った藺相如(りんしょうじょ)は、大臣に昇進しました。 しかし、趙の総大将であり、歴戦のつわものである廉頗(れんぱ)は、戦ではなく口先で出世した藺相如の出世を不満に思い、周りの者に言いふらしていました。 そんな廉頗の様子に、藺相如は病気だと言って外出しなくなります。 ある日たまたま外出した藺相如が、道で廉頗と鉢合わせそうになったとき、車を引き戻して、廉頗を避けて逃げます。 それに対して家臣たちが情けなく思い、藺相如を責めると、「私は秦王をも恐れなかった。その私が廉頗を恐れるはずがない。ただ私が思うには、秦がこの趙の国に軍隊を送らないのは、私と廉頗がいるからだ。 この国を支えている二人が仲たがいしてはいけない。そのために私は個人的な恨みは後にして、今は廉頗の態度に甘んじているのだ」と語ります。 その内容が廉頗に伝わり、廉頗は藺相如の広い心を知り謝罪しました。 廉頗は、謝罪するときに上半身の衣を脱いでいばらの鞭を背負い、この鞭で自分を打ってくださいという姿勢で藺相如に対したのです。誇り高い名将が、そこまで自分の行いを恥じ、相手に謝罪するというのは、藺相如の人格に感服したということです。 そして二人は刎頸の交わりを結んだのです。 この言葉の語源はそんな背景があります。 それなので、刎頸の交わりとは、ただの親友というより、色々なことを乗り越えてお互いのためなら死んでもいいような深い絆で結ばれた間柄という意味があります。 なお、藺相如が秦王と渡り合って名宝を守り切った故事の由来が、完璧という言葉の語源になっています。 当時の趙にとって、この二人は無くてはならない人材だったのです。 刎頸の交わりを使う場面 出典:写真AC さまざまなことを乗り越え、お互いに深く結ばれた仲を表す時に使えます。 「私たちは、最初はお互いに喧嘩ばかりしていましたが、今では刎頸の交わりで、お互いに何にも代えられない存在です。」 また、親友では足らない、更にそれよりも、もっと深い友情であることを表すときにも、この言葉が使えます。 「彼らは私が立ち入ることが出来ない、刎頸の交わりで結ばれている。」 「今の希薄な人間関係で、刎頸の交わりと言えるような友人は出来ない。」 …
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【意味】 さまざまに変わっていく様子。 【由来】 『列子』にある人形が実に見事な、千や万のパフォーマンスを披露して穆王を感心させた話から。 【類語】 「変幻自在」「動揺流転」「千変万幻」「有為転変」 【対義語】 「千古不易」「万古不易」「恒久不変」「常住不断」 【英訳】 ー 「目まぐるしい場面転換と次々入れ替わる登場人物。まさに千変万化の舞台に圧倒された」などといった文章で用いる熟語「千変万化」、その意味はご存じでしょうか。それほど多く目にする四字熟語ではないかもしれませんが、味のある言葉です。 千変万化の意味 出典:写真AC 千変万化とは、さまざまに変わっていく様子を表す言葉です。変わるニュアンスに良い、悪いはついておらず、変わっていく物事については、どんな場面でも万能に使える言葉です。 数字の千と万とを外せば「変化」となりますから、千変万化という言葉自体を正確に知らなくても、なんとなくその意味は汲み取れるかもしれません。 読み方は「せんぺんばんか」です。千も万も、非常に大きい数字を表す言葉で、しばしば四字熟語においてセットで用いられます。「千○万△」という熟語は実際に非常にたくさんあって、「千差万別」「千客万来」などの四字熟語は、よく目にするのではないでしょうか。「笑止千万」などという、千万で組み合わせる熟語もあります。 千変万化の由来 ・言葉の背景 出典:Pixabay 千変万化は、もともと故事成語です。中国の春秋時代には、諸子百家といって、儒家・墨家・道家・法家を始めとする様々な学問が誕生しました。世に思想が溢れ、あまた出た書物の一つに「列子」があります。列子とは、道家である列禦寇のことであり、その残した書物です。 千変万化は、この列子に由来があるのです。偃師(えんし)という万能の達人が、周の穆王に、歌って踊る人形を見せたというエピソードが列子に載っています。 この人形、現代からするとまったくロボットといえるものですが、この人形が実に見事な、千や万のパフォーマンスを披露して穆王を感心させたわけです。 故事成語は、一般的に教訓とともに語り継がれるものですが、千変万化については、特に教訓めいた話がついていません。 だからこそ、言葉のニュアンスが、中立的なのかもしれませんが、あえてこの話から教訓を探すと、人間の臓器と能力についてのエピソードが出てきます。 人形の各臓器を外すと、対応する能力が働かなくなるというもので、心臓は喋る能力、肝臓は見る能力、腎臓は歩行能力を司るとされます。これは、道家に流れる五行思想に基づくものです。 千変万化の使い方 出典:写真AC 千変万化は、数字を外して縮めれば変化となります。変化という言葉が使えるシーンならば、だいたい問題なく千変万化に差し替えることができます。それによって、文章の風格が格段に上がることでしょう。 「富士山は一日の中でも千変万化の表情を見せる」「彼の思想は千変万化で、留まることがない」などと用います。変化するものになら、種類・ニュアンスを問わず当てはめることができる、便利な四字熟語です。 どの四字熟語にも、由来があります。 …