巫女装束で使われる千早
巫女装束で時折使われている千早とは、普段の装束の上から羽織る儀式や巫女舞用の衣装です。薄手の白生地に青摺と呼ばれる淡い色の模様が描かれており、朱色の胸紐で留めています。
儀式の内容によっては、華やかな色彩や模様が施された千早もあります。一般的な千早は緑色でおめでたい柄である鶴亀や松、菊などの図案が描かれていますが、神社によっては朱色や桃色でその神社の神紋や桜、梅などを描くこともあります。
巫女を考えて作られた巫女装束
photo by Mathias Erhart
巫女装束は一見シンプルなようでいて、巫女が神事や舞などで動きやすくなるように改良されていたり、華やかな場面では飾りや装飾が施された千早や頭飾りを加えたりと、様々な工夫が施されています。
多くの参拝客が目にする巫女装束は、普段用のシンプルな白衣と緋袴の組み合わせですが、だからこそにじみ出る清楚なイメージは多くの女性の憧れとなっています。
巫女装束は見た目には大きな変化はありませんが、長い歴史の中で培われてきた伝統的なスタイルを踏襲しながら、仕立てや生地などは使い勝手の良さや耐久性を考慮して、現代風にアレンジされています。そのため、着やすさや洗濯のしやすさ、重さや耐久性などに関しては、巫女の負担を軽減するように変化しているのです。
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