「当意即妙(とういそくみょう)」の意味と使い方|由来や類語も

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当意即妙

【読み方】とういそくみょう
【意味】 その場その場に応じて、機転を利かせて柔軟に対応をする
【類義語】臨機応変、才気煥発
【対義語】 ―
【例文】 彼はどんな難問にも当意即妙に答えるね。

当意即妙とは

出典:Pixhere

私達が日々使っている日本語は、それぞれが意味や由来を持っています。今回ご紹介する言葉も、何気なく使っている言葉ではありますが、実は私達の思わぬところから来ている言葉なのです。

皆さんは、このようなフレーズを耳にされたことがないでしょうか?

「彼女に仕事の事で質問をすると、いつも当意即妙に答えが返ってくるので、助かっているよ。」

ということで、今回はこの「当意即妙」という四字熟語の意味や由来、類義語、例文などについて紹介していきます。ぜひ参考にしてみてください。

当意即妙の意味


出典:写真AC

さてこの当意即妙はどのような意味を持っているのでしょうか。この当意即妙は、その場その場に応じて、機転を利かせて柔軟に対応をするという意味を示しています。

「当意」とはその場で考え工夫することを表しており、「即妙」はその場で働く機転や才能、知恵のことを意味します。この2つが合わさって、当意即妙という四字熟語になったというわけですね。

略して「即妙」というように後半のみで用いることもあり、その場合も意味は変わりません。また「当意」というように前半のみで用いることも稀ながらありますが、その場合は「その場で考え工夫する」というような意味になります。

一般的に私達が生活の中で使う言葉で当意即妙に似た言葉としては、臨機応変という四字熟語があります。

当意即妙の由来・言葉の背景


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この当意即妙という言葉、なかなか言葉の由来が想像つきませんよね。

実は、この言葉は仏教当位即妙から来ている言葉だとされています。もともと仏教用語においては当位即妙と書かれていたものが、現在では当意即妙と書かれるようになりました。

もともとの仏教用語としての当位即妙とは、なにごともそのままの状態(当位)で妙なる真理に従って現じている(即妙)ということを表しています。つまり、普段の精進により様々な対処や知恵が身についていることから、自然と出た言葉や行動が仏の真理や悟りになっている、ということだそうです。とても興味深い由来ですね。

なぜ「位」を「意」と書くようになったのかということについては諸説ありますが、一説には、人が気を利かせて柔軟に対応するということで、人の「意志」が介在することから「当意即妙」と書くようになったのではないかとされています。

当意即妙の使い方


出典:写真AC

ではこの当意即妙はどのような場面で使われるのでしょうか?

「彼はどんな難しく、無理難題だと思われるお客さまの要望にも、当意即妙に答えるね。これが彼が仕事ができるという秘訣なのだね。」であったり、

「私はいつも困ったら、彼女の電話をして尋ねるのだけど、彼女っていつも当意即妙に見事な答えや意見を言ってくれるのよね。本当に頼りになるわ。」

という様に、その人の対応の素早さや機転の利くさまを評価するという様な場面で使われています。当意即妙は使い方が難しい言葉ではありませんので、ふとした時に使ってみるといいかもしれませんね。ここぞという時に使えると、周りの人から一目置かれるかもしれませんよ。

当意即妙な人の特徴


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当意即妙な人はその意味の通り、機転がきいて柔軟な対応ができる人のことを指します。一般的には、地頭がいい、そつがないというような表現のされ方をすることがあるかもしれません。

当意即妙な人は仕事ができ、また人間関係など複雑な心配りが必要とされることもそつなくこなしてしまう人が多いそうです。上司に気に入られやすく部下にも慕われやすいので、昇進も早いかもしれませんね。

ただ、あまりにも頭の回転が速くて機転が利きすぎてしまうと、小賢しくて鼻につくというような不当な評価を受ける可能性もありますので、他人の妬みを買わないようにうまく立ち回る必要があるかもしれません。

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