西洋画家にも影響を与えた浮世絵の魅力│歴史や著名な絵師を紹介

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江戸時代、庶民の娯楽としてはじまった「浮世絵」。その技術は海を越え、西洋印象派絵画に強く影響を与えました。ワールドワイドにその実力が認められる著名な浮世絵師と製作工程を解説し、浮世絵の魅力を紹介します。

庶民の娯楽・浮世絵の歴史


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浮世絵が広く広まったのは江戸時代と言われています。 当時の日本では、絵画を楽しめるのは一部の裕福な人々のみでした。ですが浮世絵は、木版画によって大量生産することが可能となり、ポピュラーな娯楽として当時の庶民にも爆発的に広がっていくことになります。

浮世絵のはじまりはおよそ17世紀後半と言われています。 木版画が量産されるようになる以前には肉筆画のみしか存在しませんでした。 浮世絵が描かれているものは、人々の日常の生活や風物などが多く 演劇、古典文学、和歌、風俗、地域の伝説と奇談、肖像、静物、風景、文明開化、皇室、宗教など バラエティに富んだ多彩な題材が描かれました。

有名な浮世絵師①

葛飾北斎


出典:パブリックドメインQ

日本を代表する浮世絵師として、18世紀~19世紀初頭にかけ江戸時代後期に活躍した人物です。北斎の代表作である「富嶽三十六景」は、日本のみならず海外の美術にも少なからず影響を与えました。

北斎は享年88歳と長生きしたことで知られていますが、その間、彼が残した作品は三万点以上あると言われています。作風はダイナミックでユーモラス、そして写実性に富んでいました。 世界的に有名な芸術家であるゴッホやセザンヌも北斎の影響を受けています。

有名な浮世絵師②

歌川広重

寛政9年(1797年)~安政5年9月6日(1858年10月12日)、江戸時代の浮世絵師として活躍しました。 広重の代表作といえば、あまりにも有名な「東海道五十三次」です。1833年に発表されたこの作品は、浮世絵の世界に風景画という人気ジャンルを確立させた革命的作品であります。

歌川広重の作風は描写が細かく、実際に目で見るような自然な遠近感を表現していることにあります。 また、彼の絵の中には情緒的な雰囲気も滲み出ています。

有名な浮世絵師③

喜多川歌麿

江戸時代に活躍した浮世絵師で、様々な美人画を数多く残しました。歌麿の作風は、女性の美しさを官能的に描きだすことに特徴があります。

女性の日常を表現する写実性が人気を呼び、浮世絵師としての地位を確立していきます。浮世絵のモチーフとして、遊女や花魁などを起用し、妖艶な表情の美女を描き出しました。

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