歌舞伎役者の仕事を紹介|気になる年収や一般人が歌舞伎役者になる方法

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歌舞伎役者とは

歌舞伎役者とは、日本の伝統芸能である歌舞伎を演じる人のことです。その多くは世襲制ですが、現在は人材不足に悩まされており、養成所出身の歌舞伎役者も増えていっています。

芸名は名跡と呼ばれ、親から子、子から孫へと基本的には受け継がれていきます。テレビなどでよく耳にする襲名とは、この名跡を継ぐことです。

歌舞伎役者の仕事


出典:写真AC

歌舞伎役者の仕事は日本舞踊や礼法、発声などを稽古で体得し、舞台上で観客に披露することです。

まだ無名のうちは旦那という、いわゆる師匠の身辺の世話も仕事の一つです。出迎えをしたり、稽古中には飲み物などを持って常に師匠のそばについています。

また、衣装や小道具などのチェックや準備なども大切な仕事です。また黒衣を着て舞台袖に立ち、何か起これば対処できるように待機することもあります。

舞台上で演じることだけが歌舞伎役者の仕事ではありません。

歌舞伎役者の年収/勤務体系/福利厚生


出典:写真AC

歌舞伎界でトップクラスの収入は、おおよそ1億数千万円です。これは名の知れた歌舞伎役者の納税額から推察された金額です。そのため全ての歌舞伎役者が高給を得ているわけではありません。

それでも売れっ子役者は、一度の歌舞伎公演で500万円前後を得ていると言われています。

なお多くの歌舞伎役者は配給会社と専属契約をしているので、そこから給与が支払われています。収入源は歌舞伎などの公演を中心に、映画やイベント等の出演です。またタニマチと呼ばれる講演会からご祝儀もあるようです。

以上から、顔や名前の知れている歌舞伎役者は高所得者ですが、まだ経験が浅い歌舞伎役者の場合だと所得はがくんと落ちるようです。それでも初任給は20万円はあり、稽古を重ねていくうちに月収は倍以上になると言われています。

なお、歌舞伎の公演は一回につき25日連続で行われるので、休日は公演のないこの25日間以外になります。しかし実際は稽古やイベント等があるので休みの日は飛び飛びです。また、実力のある歌舞伎役者ほど仕事も多いので、休日はどうしても少なくなる傾向があります。

歌舞伎役者のメリット・デメリット


出典:写真AC

歌舞伎役者は基本的にその多くが世襲制です。そのため歌舞伎の家系に生まれた者が歌舞伎役者になるメリットは、稽古さえきちんとしていれば親の地位や技術力を獲得しやすいというところにあります。

歌舞伎役者としての知識、技術、振る舞いなどを幼い頃から学びやすい職業であるということです。しかしこれはデメリットでもあり、歌舞伎役者に子供がいなかったりすると、自分の得てきた技術や伝統を残せない可能性が出てきます。

また世襲制であるため、歌舞伎に縁のない者が歌舞伎役者になった場合、能力が正当に評価されない可能性が残っています。加えて、歌舞伎役者は芸能の仕事であるため、名誉を得たり一般人より高額な所得を得られる可能性はありますが、生活のプライバシーが守られないこともあります。

歌舞伎役者に向いてる人、向いてない人


出典:写真AC

歌舞伎役者は舞台上に立つ仕事なので、目立つことが苦にならない人に向いている職業だと考えられます。また、間を読めることも重要です。間を読む力がないと、芝居の雰囲気が損なわれていしまいます。

また、役者である以上は他人を演じなければいけないので、人を真似るセンスや人間観察力に長けていない人は、演技をする上で苦労するでしょう。

必ずしも端正な容姿は必要ではありません。 舞台に決して穴を開けないという強いプロ意識、体調管理を徹底するという自分を律する態度、険しい道を進み続けるという精神力が必要です。

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